2015年10月11日
【出版(共著)のお知らせ】神谷俊彦、滝沢悟、茂木君之、谷藤友彦『図解でわかる品質管理 いちばん最初に読む本』(アニモ出版)
図解でわかる品質管理 いちばん最初に読む本 神谷 俊彦 滝沢 悟・茂木 君之・谷藤 友彦 アニモ出版 2015-10-14 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
10月14日に、アニモ出版より『図解でわかる品質管理 いちばん最初に読む本』(共著)を出版させていただくこととなった。品質管理と品質保証の違い、ISO9001、QC7つ道具、新QC7つ道具、測定器の使い方など、初めて品質管理担当になった人が知っておくべき基礎的な知識を網羅的に盛り込んだつもりである。私は、一応人材育成が専門であることから、「品質管理者に求められる資質とスキル」について執筆した。以下、一部を本書より引用する。
【責任感・正義感をもって業務に臨む】(※本書p144-145より)
「責任感・正義感」とは
品質管理者に共通して求められるもう1つの資質として「責任感・正義感」をあげました。特に、製品の品質に対しては、会社を代表して責任を負っているという意識をもたなければなりません。
品質管理者の責任感・正義感が最も必要とされるのは、製造ラインで不良が発生したときです。製造ラインの担当者は、「これぐらいの不良はよいではないか?」というかもしれません。その意見に屈せず、製造ラインを止められるかどうかが、品質管理者の資質が最も問われる瞬間です。
売上高10億円の企業が、製造ラインを1時間止めると、約50万円の売上高を失うことになります。そのため、責任感・正義感のない品質管理者は、目先の売上高を失うのが怖くて、製造ラインを止められません。
しかし、品質不良を出し続けた結果、顧客からの信頼を失ってしまえば、中長期的には売上高が億単位で減少するかもしれません。そのリスクを見越し、社内の反対を押し切って製造ラインを止められるのは、品質管理者しかいないのです。
責任感・正義感を高めるにはどうする?
品質管理者が責任感・正義感を高めるためには、以下のことを実践するとよいでしょう。
●自社の製品に愛着をもちましょう。そのためには、営業担当者の商談に同行し、顧客が自社の製品を使用する場面を見せてもらうとよいでしょう。
●日頃から、社内の小さなルールの逸脱を見過ごさないようにしましょう。大きな問題は、小さな問題を放置した結果生じることがほとんどです。