プロフィール
谷藤友彦(やとうともひこ)

谷藤友彦

 東京都城北エリア(板橋・練馬・荒川・台東・北)を中心に活動する中小企業診断士(経営コンサルタント、研修・セミナー講師)。2007年8月中小企業診断士登録。主な実績はこちら

 好きなもの=Mr.Childrenサザンオールスターズoasis阪神タイガース水曜どうでしょう、数学(30歳を過ぎてから数学ⅢCをやり出した)。

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2013年12月13日

【数学B(数列)】漸化式の特性方程式はなぜあの形なのか?


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 2項間の漸化式「an+1=pan+q(p≠0、1(※p=0の時、2項間の漸化式でなくなるため除外。また、p=1の時は階差数列となり、別の解き方があるため、これも除外))」から一般項 an を導くには、まず an+1 と an を x に変えた特性方程式「x=px+q」を解く。また、3項間の漸化式「an+2=pan+1+qan(p≠0、q≠0(※p=0 または q=0 の時、3項間の漸化式でなくなるため除外))」から一般項 an を導くには、まず an+2 を x2 、 an+1 を x 、 an を 1 に変えた特性方程式「x2=px+q」を解く。以上が高校で習った内容だったが、どうしてこの形の特性方程式でよいのか、あまり深く考えたことがなかった。そこで、特性方程式を実際に導いてみることにした。


 その前に、2項間の漸化式から一般項を求める方法のおさらい。

 an+1=pan+q(p≠0、1)、a1=r について、
 特性方程式 x=px+q の解を x=α とすると、
 an+1-α=p(an-α) と変形できる。
 よって、数列{an-α}は、初項 a1-α=r-α 、公比 p の等比数列である。
 したがって、 an-α=(r-α)pn-1
 ∴ an=(r-α)pn-1+α ・・・①
 ここで、 x=px+q の解が x=α であるから、 α=pα+q ∴ (1-p)α=q
 p≠1 より、 α=q/(1-p)
 ①に代入すると、 an={r-q/(1-p)}pn-1+q/(1-p)

 <例題>
 an+1=3an+4、a1=2 の一般項 an を求めよ。
 <解答>
 特性方程式 x=3x+4 を解くと x=-2
 よって、与えられた漸化式は、 an+1+2=3(an+2) と変形できる。
 数列{an+2}は、初項 a1+2=2+2=4 、公比 3 の等比数列である。
 したがって、 an+2=4・3n-1
 ∴ an=4・3n-1-2


 では、特性方程式「x=px+q」を導いてみる。

 漸化式 an+1=pan+q ・・・②を
 an+1-α=p(an-α) ・・・③と変形することを考える。
 ③より、 an+1=pan+α-pα
 ②を代入すると、 pan+q=pan+α-pα
 ∴ α=pα+q
 よって、 α は方程式 x=px+q の解である。


 次に、3項間の漸化式から一般項を求める方法のおさらい。

 an+2=pan+1+qan(p≠0、q≠0) 、 a1=r 、 a2=s について、
 特性方程式 x2=px+q の2つの実数解を α 、 β (α<β)とすると、
 an+2-αan+1=β(an+1-αan) ・・・④
 an+2-βan+1=α(an+1-βan) ・・・⑤ と変形できる。
 ④より、数列{an+1-αan}は、初項 a2-αa1=s-αr 、公比 β の等比数列である。
 よって、 an+1-αan=(s-αr)βn-1 ・・・⑥
 ⑤より、数列{an+1-βan}は、初項 a2-βa1=s-βr 、公比 α の等比数列である。
 よって、 an+1-βan=(s-βr)αn-1 ・・・⑦
 ⑦-⑥より、 (β-α)an=(s-βr)αn-1-(s-αr)βn-1
 α≠βより、 an={(s-βr)αn-1-(s-αr)βn-1}/(β-α)

 <例題>
 an+2=2an+1+8an 、 a1=3 、 a2=5 の一般項を求めよ。
 <解答>
 特性方程式 x2=2x+8 を解くと、 (x-4)(x+2)=0 より、 x=4, -2
 よって、与えられた漸化式は、
 an+2-4an+1=-2(an+1-4an) ・・・⑧
 an+2+2an+1=4(an+1+2an) ・・・⑨ と変形できる。
 ⑧より、数列{an+1-4an}は、初項 a2-4a1=5-4・3=-7 、公比 -2 の等比数列である。
 よって、 an+1-4an=-7(-2)n-1 ・・・⑩
 ⑨より、数列{an+1+2an}は、初項 a2+2a1=5+2・3=11 、公比 4 の等比数列である。
 よって、 an+1+2an=11・4n-1 ・・・⑪
 ⑪-⑩より、 6an=11・4n-1+7(-2)n-1
 ∴ an={11・4n-1+7(-2)n-1}/6


 同じように、特性方程式「x2=px+q」を導いてみる。

 漸化式 an+2=pan+1+qan ・・・⑫ を、
 an+2-αan+1=β(an+1-αan) ・・・⑬
 an+2-βan+1=α(an+1-βan) ・・・⑭ と変形することを考える。
 ⑬⑭より、 an+2=(α+β)an+1-αβan
 ⑫を代入すると、 pan+1+qan=(α+β)an+1-αβan
 ∴ (α+β-p)an+1-(αβ+q)an=0
 この式が全ての an について成立することより、
 α+β-p=0 、 αβ+q=0
 ∴ α+β=p 、 αβ=-q
 よって、 α 、 β は2次方程式 x2-px-q=0 すなわち x2=px+q の解である。


 それにしても、
 ・「an+1=pan+q」から「an+1-α=p(an-α)」への変形
 ・「an+2=pan+1+qan」から
 「an+2-αan+1=β(an+1-αan)」と「an+2-βan+1=α(an+1-βan)」への変形
を思いついた数学者がすごいわ。

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