このカテゴリの記事
『北朝鮮”炎上”/日本国憲法施行70年/憲法、このままなら、どうなる?(『正論』2017年6月号)』―日本はアメリカへの過度の依存を改める時期に来ている
『絶望の朝鮮半島・・・/言論の自由/世界を動かすスパイ戦(『正論』2017年5月号)』―緊迫する朝鮮半島で起こりそうなあれこれ、他
『巨頭たちの謀事/朴槿恵政権崩壊(『正論』2017年2月号)』―ますます可能性が高まった「朝鮮半島統一」に対してどう対処すべきか?

お問い合わせ
お問い合わせ
プロフィール
谷藤友彦(やとうともひこ)

谷藤友彦

 東京23区、神奈川県川崎市・横浜市を中心に活動する中小企業診断士・コンサルタント。

 専門領域は、(1)経営ビジョン・事業戦略の策定、(2)ビジョンや戦略とリンクした人材育成計画の立案・人事評価制度の構築、(3)人材育成計画に沿った教育研修プログラムの企画・開発。

 モットーは「日々改善、日々成長」、「実事求是」、「組織のためではなく知識のために働く」、「奇策は定石より先に立たず」、「一貫性(Consistency)」、「(無知の知ならぬ)無知の恥」

 好きなもの=Mr.Childrenサザンオールスターズoasis阪神タイガース水曜どうでしょう、数学(30歳を過ぎてから数学ⅢCをやり出した)。

 ブログタイトルに、oasisの往年の名曲『Whatever』を入れてみた。

◆旧ブログ◆
マネジメント・フロンティア
~終わりなき旅~


◆別館◆
こぼれ落ちたピース
所属組織など
◆個人事務所「シャイン経営研究所」◆ シャイン経営研究所ロゴ


(一社)東京都中小診断士協会一般社団法人東京都中小企業診断士協会
(城北支部執行委員、青年部長、および国際部員を務めています)

NPOビジネスサポート特定非営利活動法人NPOビジネスサポート
(監事を務めています)

企業内診断士フォーラム(KSF)企業内診断士フォーラム
(独立診断士の立場から、企業内診断士の活動を応援しています)

Experian海外企業信用調査 海外企業信用調査(Experian)
(一緒にお仕事をさせていただいている「コンサルビューション株式会社」は、世界最大の信用調査会社Experianの正規代理店です)

中小企業診断士の安い通信講座なら「資格スクエア」資格スクエア
(以下の資格の講師をしています。
 ―ITパスポート
 ―情報セキュリティマネジメント
 ―経営学検定(初級・中級)
 ―中小企業診断士(企業経営理論、経営情報システム、中小企業経営・中小企業政策)
 谷藤友彦と株式会社サイトビジット代表取締役・鬼頭政人氏の対談動画(1)(2)(3)
アクセスカウンター(PV)
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:


Top > アメリカ アーカイブ
2017年06月09日

『北朝鮮”炎上”/日本国憲法施行70年/憲法、このままなら、どうなる?(『正論』2017年6月号)』―日本はアメリカへの過度の依存を改める時期に来ている

このエントリーをはてなブックマークに追加
正論2017年6月号正論2017年6月号

日本工業新聞社 2017-05-01

Amazonで詳しく見る by G-Tools

 クリントン大統領と北の核疑惑が顕在化した1993年からオバマ大統領が退任する2017年までの24年間、米国が実質的に何もしなかった間に、北朝鮮は核実験を重ね、ミサイルも日本までを射程に入れるノドン、テポドン、そしてグァムに到達するムスダンまで開発を進めてきた。核ミサイルにより一部とはいえ米国市民を脅すところまで来たのである。
(香田洋二「トランプVS金正恩の裏側 徹底分析!両軍の実力は・・・」)
 以前の記事「『天皇陛下「譲位の御意向」に思う/憲法改正の秋、他(『正論』2016年9月号)』―日本の安保法制は穴だらけ、他」でもやや突飛なことを書いたが、この24年間、アメリカは北朝鮮に対して何もできなかったのではなく、敢えて何もしなかったのではないかというのが私の考えである。北朝鮮が核兵器を開発し始めた初期の段階では、当然のことながらその能力はとても十分なものとは言えない。だが、能力が十分でないがゆえに、アメリカは北朝鮮の核に関する情報を十分に入手することができない。北朝鮮がどこに核開発施設を持っているのか、核兵器の破壊能力はどの程度なのかをアメリカは見積もることができない。

 この段階でアメリカが最も恐れるのは、アメリカがなまじ北朝鮮に制裁を行った結果、北朝鮮が暴走し、韓国を攻撃することである。同盟国である韓国が攻撃されれば、アメリカは否が応でも朝鮮半島に出向かなければならない。北朝鮮の軍事能力に関する分析も不十分で、戦略・戦術が明確に定まらないまま、アメリカは朝鮮半島の戦争にズルズルと巻き込まれる。いくらアメリカの軍隊が世界最強だからと言っても、こんな戦争をアメリカはやりたがらない。

 だから、アメリカは北朝鮮の核兵器の能力が上がり、アメリカが分析可能なレベルに達するまで待っていたのだと思う。ミサイルの能力が上がれば、北朝鮮はミサイル発射実験を繰り返すようになる(まさに今そうなっている)。アメリカは実験の映像を分析することで、北の実力を正確に推定できる。また、北朝鮮の核兵器の能力が上がれば、核開発施設が大型化し、衛星からその存在を把握することも可能になる。そうすれば、アメリカは対北朝鮮の戦略を練りやすくなる。

 アメリカが北朝鮮に対して取っている態度は、中国に対して取っている態度とも同じである。アメリカは、敵国のレベルが上がるのを待って、「戦争か、交渉か」と迫る。これがアメリカのいつものやり方である。ただし、仮に戦争が選択された場合は、敵国も相当程度の軍事能力を保有しているため、大規模な戦争に発展する。そして、日本が巻き込まれる可能性は極めて高い。
 柳澤:それはアメリカが助けに来てくれたとしたら、その時は尖閣の取り合いでは済まない大戦争になっているということですよね。沖縄や西日本にミサイルが飛んでくる事態も覚悟しなければならない。今までと同じようにアメリカに守ってもらうことを政策目標にしていたら、無理が生じるのではないかという懸念も出てきているのです。だからこそ、日本にとって守るべきものはいったいなんなのか、守るためにはどれほどのコストを負担すべきなのかを含めて、抜本的に考え直さなければいけない。
(柳澤協二、潮匡人「護憲か、改憲か」)
 日本は、「アメリカが日本を見捨てる日」に備える必要があるのではないかと思う。現在のアメリカ大統領は、「アメリカ・ファースト」を公言してはばからない人物である。いくら安倍首相がトランプ大統領と密接な関係を構築して、日米同盟の磐石性を強調しても、アメリカがあっさりそれを放棄する可能性はゼロではない。日本はそのXデーに備えて、自力で自国を防衛できる能力を保有する必要がある。それが、日本が戦後レジームを脱却して「普通の国」になる道である。
 山田:では仮に、安倍内閣が河野談話を撤回するなんて表明したとしたら、「修正主義だ」などと騒がれて、喜ぶのは韓国や中国ということになってしまいます。ですのでやはり、モーガンさんのような方に、アメリカの一般の人たち向けに、この問題(※慰安婦問題)についての正確な情報をきちんと出していってほしいと思いますね。
(ジェイソン・M・モーガン、山田宏「トランプ大統領の靖国参拝で歴史問題は解決する
!」)
 ただ悲しいかな、戦後70年の歴史の中で、日本人は対米依存体質にどっぷりと浸かっているようである。上記の引用文は、韓国や中国が慰安婦問題に関して根拠のない情報を世界中にばらまいていることに対し、山田宏氏がアメリカ人のジェイソン・M・モーガン氏に正しい情報を発信してくれるよう依頼している場面である。ところで、この記事には次のような文章もある。
 モーガン:日本の学問は真実を追求していくのが原則なんですけれども、アメリカの学問はあくまでもイデオロギーありきで、いくら真実を語っても聞く耳を持たない、ということに気付かされたのです。イデオロギーに染まっている人は、何を言っても聞く耳を持たないので、証拠をいくら出してもムダというわけで、それはそれで一貫性があります。(同上)
 イデオロギーに染まって真実を聞く耳を持たない人に対して、真実を伝えるようにお願いするのは全く矛盾している。慰安婦問題や南京事件問題などに関しては、韓国や中国は莫大な予算をつけて世界中で広報キャンペーンをやっている。そこで、日本も広報予算を大幅に増額して、韓国や中国に対抗すべきだという主張をしばしば耳にする。しかし、はっきり言ってイデオロギーに染まっている韓国人や中国人に何を言っても徒労に終わるであろうし、良識ある第三国から「真実はこうなのですよ」と韓国や中国を諭してもらうことも期待できない。

 私は、韓国や中国がどんなに外野で騒いでも、日本人だけは事実を適切に認識していればそれで十分だと思う。韓国や中国のキャンペーンによって、過去の日本人に対して悪いイメージを持つ人々が世界中で増えるかもしれない。しかし、過去は過去と割り切って、それでも日本を必要とする諸外国との協力関係を誠実に維持することが重要である。そうすれば、「日本人は昔は悪かったかもしれないが、今は本当に信頼できる国民だ」と思ってもらえる。外交関係は過去に束縛されるのではなく、常に未来志向でなければならない。

 私は、安倍内閣になってから、アメリカへの依存度が高まっていることに少なからぬ不安を抱いている。安倍首相は何かにつけて日米同盟の強固さを強調する。現代は米中の2大国の対立の時代であり、中国の脅威から日本を守るためにアメリカとの関係をより深化させなければならないというのが政府の理屈であろう。しかし、以前の記事「山本七平『存亡の条件』―日本に「対立概念」を持ち込むと日本が崩壊するかもしれない」でも書いたように、二項対立の一方に過度に肩入れすると、日本は危機に直面するという特性がある。

 特に、理想と現実という二項対立の扱いが不得手である。歴史を振り返ると、少なくとも3度、日本人は理想の扱いでミスをしていると私は考える。1つ目は中世における仏教の扱いである。仏教はインドから中国を経由して日本に伝来した。よって、日本の仏教という現実に対し、インドや中国の仏教が理想という関係がある。インドが天竺であるのに対し、日本は粟散辺土である。中国が大国であるのに対し、日本は小国である。ところが、中世になると、日本が粟散辺土で小国であるがゆえに、仏教の理想国であるという考え方が現れるようになった。日本が仏教の発祥の地であるとする伝説も創作された。さらに、日本書紀の神々が仏によって書き換えられた。日本書紀は日本の成立を記した重要な書物であるから、それに手を加えるというのは一大事件である(ただし、私は神仏習合自体は日本独自の二項混合として評価している)。

 2つ目は、江戸時代における中国礼賛の動きである。古代から、日本国家は中国の制度を真似して作られてきた。中国では皇帝が大きな権力を有し、広大な土地を治めている。それに倣って、日本では天皇に影響力を集中させ、国家を統治するという機構が構築された。ここでは、中国が理想で、日本が現実という関係になっている。ところが、江戸時代に入ると、儒学者である山鹿素行が『中朝事実』を著し、日本こそが中国の理想を最もよく体現している、端的に言えば、日本こそが中国であるという主張を展開するようになった。山鹿素行は江戸時代初期の人物であるが、その影響は後代にまで長く及んだ。明治維新によって幕府が消滅し、天皇に権力が集中する体制が整備されたが、山本七平は明治維新のことを「中国化革命」と呼んでいる。

 ここにおいて、日本と中国の関係は、日本が理想で中国が現実という具合に逆転する。理想的な日本は中国という現実に直面するのだが、理想の扱いに慣れていない日本はここで失態を犯す。通常、理想と現実の間にギャップがあれば、その間を埋める施策を講ずるものである。だが、自国が理想だと主張してはばからない日本は、現実の中国を攻撃する。これが日中戦争である。もう1つの態度は、理想を捨てて現実の前に土下座するというものである。戦後、田中角栄が電撃的に中国との国交を回復したのはその表れである(以前の記事「イザヤ・ベンダサン(山本七平)『日本人と中国人』―「南京を総攻撃するも中国に土下座するも同じ」、他」を参照)。つまり、理想に強くしがみつくあまり、現実との間で上手く折り合いをつけられないのである。

 3つ目は、太平洋戦争である。明治維新以降、日本は西洋の価値観を手本としてきた。西洋が理想であり、日本が現実という関係である。ところが、いつしか日本こそが西洋であり、アジアにおいて西洋的な価値観を実現する使命を帯びていると考えるようになった。それが実行されたのが、太平洋戦争における満州国の建国であり、東南アジアにおける植民地の解放運動である。しかし、現代の我々は、いずれも失敗に終わったことを知っている。よく、日本人は東南アジアで欧米による植民地支配を打ち破ってくれたから、東南アジアには親日国が多いと言われる。しかし、実際にフィリピンで戦場に立った山本七平などは、日本軍に東南アジア経営のビジョンがなく、現地の激しい抵抗運動にあったと述懐しているのは見逃せない。

 現在、日本はアメリカを絶対的な理想としている。私が恐れているのは、アメリカが重視する基本的価値観を最もよく体現しているのは日本であり、日本こそアメリカであるという主張が現れることである。仮にそうなった場合、あまりに突飛な予測かもしれないが、日本がアメリカを総攻撃するか、ワシントンに土下座するといった日が来る恐れがある。これを防ぐためには、二項対立の一方に過度に肩入れしないことである。つまり、中国との関係も重視しなければならない。中国をいらずらに敵視するばかりではなく、中国に「日本を攻撃すると自国にとって大きな不利益となる」と思わせることが必要である。この点で、条件が整えば中国が主導するAIIBに参加してもよいと発言した安倍首相の態度は評価できると思う。

2017年04月15日

『絶望の朝鮮半島・・・/言論の自由/世界を動かすスパイ戦(『正論』2017年5月号)』―緊迫する朝鮮半島で起こりそうなあれこれ、他

このエントリーをはてなブックマークに追加
正論2017年5月号正論2017年5月号

日本工業新聞社 2017-04-01

Amazonで詳しく見る by G-Tools

 『正論』2017年5月号の記事は5月にアップしようと思ったが、朝鮮半島の情勢が想像以上に緊迫してきたため、急遽4月にアップすることとした。

 (1)以前の記事「『トランプ大統領/進まぬ憲法改正/「生前退位」でいいのか/「死刑廃止」宣言(『正論』2017年1月号)』―朴槿恵問題は一歩間違えば朝鮮半島の”革命”を引き起こしていた、他」で、朝鮮半島で起こり得るシナリオのうち、最も可能性が高く、かつ日本にとって最悪なのは、今度の韓国の大統領選挙で文在寅氏などが当選して親北左派政権が誕生し、中国の支援を受けて北朝鮮あるいは韓国主導で、朝鮮半島に核兵器を持った単一の共産主義国家が誕生することだと書いた。だが、ここに来て事態は急変している。

 ①まず、アメリカは本当に北朝鮮を先制攻撃するのかという問題がある。シリアが化学兵器を使用したという理由でアメリカがシリアを空爆し、ロシアの軍事拠点を破壊したことで、親ロ路線を進んでいたトランプ政権は完全に方針転換を余儀なくされた。プーチン大統領は、現在の米ロ関係は史上最悪だとまで述べている。このタイミングで北朝鮮を攻撃すれば、次は中国をも敵に回すことになる。ロシアと中国に同時に対処できる力が今のアメリカにあるだろうか?

 ②仮にアメリカが北朝鮮を攻撃するとして、何を大義名分に掲げるのかも問題である。シリアの場合は、化学兵器禁止条約違反を理由に空爆を行った。北朝鮮の場合、核心は核兵器にあるわけだが、現在のところ、核兵器を完全に禁止する条約は存在しない。核拡散防止条約(NPT)はあるものの、北朝鮮は同条約から脱退している。よって、核兵器を保有しているという理由で攻撃するという論理は成り立たない。もっとも、北朝鮮がマレーシアで金正男氏をVXで殺害しており、化学兵器を大量に保有しているという報道もある。アメリカなら、それを口実に攻撃をして、ついでに核関連施設を破壊するということも考えそうだが、理屈としては苦しい。

 ③アメリカが攻撃をする場合は、アメリカに核兵器が飛んでくることを防ぐのはもちろんのこと、同盟国である日本や韓国に被害が及ばないようにするために、ICBM(大陸間弾道ミサイル)と短距離ミサイルの基地を集中的かつピンポイントで一斉に攻撃すると思われる。また、同時に、北朝鮮のミサイルシステムに対して、大量のサイバー攻撃を仕掛けるであろう。さらに、核のボタンを握っている金正恩氏の斬首計画も進行するはずである。これらの作戦は短期決戦で行われ、かつミスなく遂行することが要求される。

 ④トランプ大統領は、中国が北朝鮮問題のカギを握っていると述べている。先の米中首脳会談でトランプ氏は習近平氏との昵懇をアピールし、中国が北朝鮮にさらなる強力な圧力をかけてくれることを期待している。その裏では、トランプ氏が対中貿易赤字の面で中国に大幅に譲歩したと推測される。だが、中国がどのようにして協力するのかは、どの報道を見てもいまいちピンとこない。1つ言えるのは、アメリカが北朝鮮を攻撃するのを中国は黙って見ていろという約束ではないのは確かである。北朝鮮をアメリカに取られることは、中国にとってアメリカの脅威が北上することを意味するから、中国としては望ましい事態ではない。

 ここからはかなり大胆な予想であるが、アメリカは中国に対し、中国が庇護していた金正男氏を暗殺された報復として、中国が金正恩氏を斬首することを要求したのではないかと考えている。そして、中国共産党が新たに正統性を付与した政権を打ち立てる。そうすれば、中国としても、北朝鮮を従来通りアメリカとの間の緩衝地帯として活用することができる。ただし、中国と北朝鮮が今まで構築してきた深い関係は、アメリカとの貿易という金銭的な価値と天秤にかけられるような簡単なものではない。中国が約束を履行しない可能性は十分にある(そもそも、先の米中首脳会談では、共同声明すら発表されていない)。

 ⑤アメリカによる攻撃のタイミングはいつなのかも不透明である。①で述べたように、シリア問題が深刻化しているため、アメリカが今すぐに北朝鮮を攻撃する可能性は低いと見ている(と書いたそばからアメリカが攻撃するかもしれないが)。シリア問題はヨーロッパの難民問題と関係しており、世界的な問題であるという意識が共有されている。一方、北朝鮮の核問題に関しては、残念ながらそこまで至っていない。ヨーロッパ諸国は、極東の小国が好き勝手に暴れているというぐらいの認識しか持っていない。つまり、北朝鮮問題は世界的に見て優先順位が低い。それに、アメリカが北朝鮮を攻撃する場合、韓国の軍隊が投入されることになるが、韓国軍の最高指揮官である大統領は現在不在である。だから、大統領選の結果を待つ必要がある。

 ⑥北朝鮮は、アメリカが先制攻撃をしてきたら、在日米軍基地をミサイルで攻撃すると公言している。仮に日本にミサイルが飛んできた場合、日本の自衛隊はこれを迎撃できるのであろうか?これについては、私も日本の軍事情勢に詳しいわけではないため、よく解らない。ただ、本号によると、海上自衛隊は日本海に常時イージス艦を1隻警戒配置しているが、日本の迎撃技術では一度に2発しか撃てない。一方で、北朝鮮は4発以上のミサイルを同時に発射する技術を確立している。したがって、北朝鮮のミサイルのうち、一部は日本本土を直撃するリスクがある(加藤達也、古田博司「私を弾圧した朴政権の最期」より)。

 ⑦⑤で述べたように、韓国は現在大統領が不在であるから、5月の大統領選が終わって政権が落ち着いた頃でなければ、現実的には北朝鮮を攻撃できないと思われる。ただし、ここで問題なのは、冒頭でも書いたように次の政権が親北左派になった場合である。アメリカの北朝鮮攻撃に対し、韓国が寝返るかもしれない。つまり、米韓同盟を破棄し、北朝鮮とともにアメリカと戦うというシナリオである。さらに、ここに加えて、中国までもが裏切り、北朝鮮を支援するようになれば、アメリカは南北から挟撃され、非常に苦しくなる。朝鮮戦争は長期化する恐れがある。

 (2)以前の記事「山本七平『人間集団における人望の研究』―「先憂後楽」の日本、「先楽後憂」のアメリカ」などでも書いたが、日本人は基本的に利他的な人種である。他者から何かを得たければ、自分からまずは何かを他者に与える。他者から何かをしてほしくなければ、自分がまずはそれを放棄する。日本人には謙虚な姿勢で自己を犠牲にする精神が身についている。確かにこれは日本人の美徳であり、私も日本が世界に誇るべきことの1つであると思う。

 この利他的な精神、別の言い方をすればお人好しの精神は、国内だけでなく国際政治の舞台でも発揮される。以前の記事「守屋武昌『日本防衛秘録―自衛隊は日本を守れるか』―基地の必要性を国民に納得させることはできない」でも書いたように、通常は自国をどう防衛するかという議論が先にあって、その議論が成熟したのちに国際貢献を検討するものであるが、日本の場合はこの議論が逆になっている。PKO法が20世紀に成立したのに対し、安保法制はようやく2年前に成立したにすぎない。駆けつけ警護は可能であるのに、海外における邦人救出については依然としてハードルが高い(だから、北朝鮮の拉致問題が一向に解決しない)。日本の経済はもう20年ぐらいずっと横ばいで苦しい状態なのに、海外支援には熱心に資金を供給する。

 ただ、(1)でも見たように、国際政治の舞台では、日本の利他的精神が全く通用しない相手がいるという事実から目を背けることはできない。左派であれば、戦争が起きるのは各国が武器を持っているせいだから、武器を全廃しよう、日本の憲法のように平和主義を採用しようと言うだろう。だが、「日本人は相手を攻撃しないから、海外の人も同じように考えるべきだ」という主張は、利他的であるように見えて、実は自分の都合を相手に押しつけるエゴイスティックな論法である。国内の人間関係と、国家間の関係は性質が違うことを左派の人々は理解していない。

 国家間の関係は、不信、緊張が基本である。国家の主たる役割は、主権、領土、国民を守ることである。これら3要素が、いつ何時、諸外国から侵害されるか解らないという不信感を国家は抱いている。よって、国家は自ずと利己的、自己保存的にならざるを得ない。そのために、軍隊という暴力を持つ。その軍隊によって外国からの脅威を低減させることができているから、国内の人間は安心して利他的に振る舞うことができる。相手を信頼して取引をすることができる。

 ここで左派は次のように言うだろう。国家という機構があるから、軍隊という暴力が発生する。世界同時革命によって世界政府を作り、世界中の人々が平等になれば、世界中で信頼が醸成され、戦争はなくなるのではないかと言うわけである。ただし、世界中で完全なる平等を実現するには、世界中どの地域に行っても同じように作物が収穫できて食べるのに困らず、世界中どの地域に行っても同じように天然資源が入手できて産業に困らないといった状態が前提となる。ところが、現実の世界はそうはなっていない。世界各地は非常にバラエティに富んでいる。ということは、どうしても土地や資源の奪い合いが避けられない。つまり、国家が発生する。

 国家とは、領土内の資源(国民を含む)を最大限に活用して、国力を増強するためのルールを定める機構である。世界の地理は不釣り合いであるから、国家が生じる。そして、各国のルールが異なるから、国家には多様性が生まれる。世界政府を提唱したカントは、そういうルールには普遍的なルールがあると主張した。だが、実際にはそれぞれの国家が抱える資源の量や質が異なるので、各国の事情に応じたルールが策定される。さらに、それぞれの国家は、隙あらば他国との格差を埋めようと狙っている。相互不信を出発点として徐々に信頼関係を構築し、条約などを締結する。それが無理ならば暴力的な手段に出る。日本国内と同じやり方で、最初から相手を信頼して下手に出ることは命取りになりかねない。これが国際政治の現実なのである。

 (3)本号の本筋からは外れるのだが、「日本虚人列伝」という連載で内田樹氏のことが取り上げられていた。人生相談では非常に的確な助言をするのに、こと問題が政治となると、まるで頓珍漢な回答をしてしまうことを批判している記事であったが、その中にこんな記述があった。
 広告代理店に就職してみたいという学生が就職活動の準備として「何やっとけばいいんですか?」という質問をしている。(中略)

 しかし、内田氏の回答は見事だ。問題に対する「正解」を求ているこの学生は「クリエイター」に向かないから、広告代理店に就職するのは止めた方がいいというのだ。そして、「最低限これだけはやっておけばいい」という最低限の水準を求める行為そのものを「そんなことをやっていても何にもなりませんよ」と一蹴する。さらに、最低レベルだけをこなすような人間は「いくらでも換えが利く」人間であり、「ある日いなくなっても誰も困らないし、誰も気がつかない」とまで断じている。
(岩田温「日本虚人列伝 第8回「内田樹」 売れっ子思想家先生が、見当外れの政治談議をつづける理由」)
 この内容には私も同感である。以前の記事「【ベンチャー失敗の教訓(第25回)】「顧客から100を要求されたら101を提供すればよい」というマインド」で、顧客からの要求を少し上回る成果物を出せばよいと考えているマネジャーの話をしたが、目標を立てても往々にして結果はそれを下回ることをこのマネジャーは理解していない。顧客から100を要求されたら、130ぐらいを目指さなければならない。実際には8割程度の出来にしかならないから、130×0.8で104となり、ギリギリ顧客の要求を上回ることができる。元中日監督の落合博満氏は、3割バッターは3割を目標とするのではなく、3割3分ぐらいを目標とするから3割を達成できると語っていた。

采配采配
落合博満

ダイヤモンド社 2011-11-17

Amazonで詳しく見る by G-Tools

 偏差値の高い学生の中には、試験で合格点ギリギリを狙うような勉強法をする人が少なからず存在する。確かに、試験に合格するためであれば、それでよいのかもしれない。しかし、それと同じ態度を人生全般に当てはめるのはよくないと私は思う。こういう人たちは、合格するのに必要最低限の知識を効率よく学習しようとする。しかし、新しいアイデアやイノベーションは、効率的な学習からは生まれない。むしろ、非効率な学習からこそイノベーションは生まれる。

 「こんなことを覚えて何の役に立つのか?」と思えるような知識でも、とにかく貪欲に吸収する。大量に知識を覚えると、既存の知識との間で齟齬が生じるようになる。自分の記憶の中で矛盾点が存在するのは非常に気持ちが悪い。そこで、脳はその非合理性を何とか論理的に説明しようと努力する。すると、そこから新たなアイデアが生まれることがある。また、しばしば言われるように、イノベーションというのは全くの無から生まれるのではなく、既存の知識の組み合わせによって生じるものである。ということは、脳に保管されている知識の量が多いほど、知識の組み合わせのパターンは多くなり、イノベーションの源泉が豊かになる。逆に、最低限の知識で済まそうとする人の脳内は、知識がスカスカであり、良質な知識のネットワークが形成されない。

2017年02月04日

『巨頭たちの謀事/朴槿恵政権崩壊(『正論』2017年2月号)』―ますます可能性が高まった「朝鮮半島統一」に対してどう対処すべきか?

このエントリーをはてなブックマークに追加
正論2017年2月号正論2017年2月号

日本工業新聞社 2016-12-28

Amazonで詳しく見る by G-Tools

 加藤:デモの原因を作った朴氏に問題の根源があることは否めませんが、韓国の次期政権が北朝鮮寄りの政権になっていくと、反日に加えて北朝鮮に従順で親中国の政権が出来てしまう。それは日本の新たな脅威になる恐れがあると思うのです。

 呉:確かにこのままだと次の大統領は野党の文在寅(ムンジェイン)だと容易に想像がつきます。文在寅はもう強烈な親北朝鮮の政治家です。政策も親北朝鮮的な政策が採られ、そうなれば韓国はもう本当に大混乱に陥ることが避けられない。中国も後ろに控えていてそれをたくみに利用する―という光景が目に浮かびます。
(加藤達也、呉善花「言論弾圧の果てに・・・韓国の自由は死んだのか」)
 以前の記事「『トランプ大統領/進まぬ憲法改正/「生前退位」でいいのか/「死刑廃止」宣言(『正論』2017年1月号)』―朴槿恵問題は一歩間違えば朝鮮半島の”革命”を引き起こしていた、他」で、北朝鮮が朴槿恵問題につけ込んで韓国を攻撃し、朝鮮半島を統一する可能性について触れた。引用文にあるように、もし韓国で親北朝鮮の大統領が誕生すれば、結果的には朝鮮半島に反日、親中の共産主義国家が建設されることになるのかもしれない。朝鮮半島問題を含めて混乱を極める世界情勢を前に、西部邁氏は「慌てるな、落ち着け、自国の保護に全精力を注げ」(西部邁「ファシスタたらんとした者」より)と日本人を鼓舞するが、残念ながら日本には自力で自国を防衛するだけの力がないと思われる。

 以前の記事「山本七平『日本はなぜ敗れるのか―敗因21ヵ条』―日本組織の強みが弱みに転ずる時(1)(2)」で、日本社会は「(神?⇒)天皇⇒立法府⇒行政府⇒市場/社会⇒企業/NPO⇒学校⇒家庭⇒個人」と階層が積み重なる多重階層社会であると書いた。だが、このラフなスケッチに私は重要な要素を1つ加えるのを忘れていた。それは、神と同レベルに、「大国」という存在を位置づけることである。日本は常に、大国から影響力を受けることで存続を守ってきた。日本史の大半において、大国の位置にあったのは中国であった。明治維新後の日本においては、当時のヘゲモニーであるドイツやフランスなどが大国の位置を占めた。そして、戦後はアメリカが大国のポジションに収まっている。この伝統を今さら変えることは極めて困難である。

 朝鮮半島が共産主義国家として統一された時、その国家は資本主義国である日本と直接対峙することになる。朝鮮の新国家のバックには中国が、日本のバックにはアメリカがついている。ここで、単純に考えれば、日米同盟をより強固なものにして、朝鮮半島の共産主義国家からの脅威に備えるべきだという主張に至るであろう。しかし、私はこの考えは非常に危険だと感じる。

 本ブログでも何度か書いたが、大国は二項対立的な発想をする。つまり、危険だと解っていながらも常に対立関係に立ち、緊張を保つ。そして、大国は、周辺の小国を自国の味方に引き込み、勢力圏を拡大していく。しかし、大国の真の狙いは、大国同士が直接衝突して甚大な被害を出すのを防ぐために、双方の大国がお互いに囲い込んだ小国同士に代理戦争をさせることにある。中東はまさに、米露の代理戦争の舞台となっている。仮に日本が日米同盟を強固にするならば、中国も朝鮮半島の共産主義国との関係を強化し、かえって日本と朝鮮半島の共産主義国との紛争のリスクが高まるだろう。これは言うまでもなく、米中の代理戦争である。

 小国が、二項対立をする大国の一方に過度に肩入れするのは自殺行為である。そうではなく、(これも決して楽な道ではないのだが、)もう一方の大国の懐にも飛び込んでいくことが重要である。中国には「日本を攻撃すると中国にとって損になる」と思わせなければならない。そのためには、具体的には中国が主導するAIIBに日本が加盟したり、中国も交渉国として名を連ねているRCEPの交渉を日本が後押ししたりすることが必要であろう。RCEPの交渉を前進させるためには、アメリカにTPPに戻ってきてもらわなければならない。ここは日本の正念場である。そして、将来的にTPPとRCEPを連携させることができれば(FTAAP(アジア太平洋自由貿易圏))、トランプ次期大統領が強く批判している中国の高関税問題は相当程度に解消する。

 中国は、朝鮮半島に新しく誕生した共産主義国家と一緒になって、歴史問題を執拗に取り上げることだろう。現に、南京事件と慰安婦問題をセットにした「アジアン・ホロコースト」なる言葉を中国と韓国が世界中にばら撒いているという(大高未貴「「慰安婦、南京=ホロコースト」のウソに終止符を」より)。中国などが歴史問題にこだわるのは、日本に自虐史観を植えつけるためである。そして、朝鮮半島の共産主義国家が(中国の支援を受けて)日本を攻撃した際に、日本人に「我が国はかつて、あなた方にひどいことをしました。我が国はとても悪い国です。だから、あなた方は我が国の領土を好きなように持って行って結構です」と言わせるためである。

 彼らには、いくら真実を主張しても通らない。中国などのプロパガンダを信じていた諸外国は、多少は認識の誤りを正すだろうが、肝心の中国はより一層プロパガンダに力を入れるに違いない。だから、歴史問題を処理するには、東アジアの外交で時折使われる「棚上げ」という技法を使うしかない。以前、韓国との間で「慰安婦問題の不可逆的解決」という合意がなされたが、これも一種の棚上げである。棚上げをするには何か条件が必要となるものの、あいにく私には妙案がない(日本のAIIB加盟が条件となる?)。また、棚上げもおそらく一時的なものに留まるであろう。慰安婦をめぐる韓国との合意も、大統領が代われば反故にされると言われている。それでも、中国の攻撃の手を緩めるために、韓国と同様の棚上げを検討するのは無価値ではないと思う。

 つまり、日本が生き残る道は、依然としてアメリカを神と同レベルに位置づけ、アメリカの(軍事的、経済的)影響力を受けつつも、同時に中国の(経済的)影響力も受けるという選択を取ることである。これを私は本ブログの中で「ちゃんぽん戦略」と呼んでいる。ちゃんぽん戦略は、対立する双方の大国の顔色を常にうかがい、キョロキョロする日和見主義的な戦略である。

 このように書くとみっともない戦略のように思う方もいるだろう。しかし、小国が大国の圧倒的なパワーに押しつぶされずに生き残るには、これ以外に有効な手だてが思いつかない。事実、世界の小国はちゃんぽん戦略を駆使してしたたかに生き延びている。ベトナムはロシアとの関係が深いが、同時にかつて戦争で自国をめちゃくちゃにしたアメリカとも合同軍事演習を行う仲である。フィリピンでは、ドゥテルテ大統領がアメリカをこき下ろし、中国にべったり寄り添う姿勢を見せたものの、結局は本鞘に収まった。賢い小国は大国を手玉に取っている。

 朝鮮半島をめぐっては、もう1つ重大なシナリオを検討しておかなければならない。それは、アメリカと中国が手を組んで、日本がはしごを外されるという事態である。本号でもその可能性について言及している箇所がある(西尾幹二、中西輝政「歴史問題はなぜ置き去りにされているのか」)。もっとも、米中が手を組んだ世界とは一体どんなものなのか、想像力が貧困な私には予想がつかない。米中は本当に、太平洋を二分割して統治するつもりなのだろうか?また、南シナ海のシーレーンを米中で共同管理するとでも言うのだろうか?

 日本は、神と同レベルに位置していたアメリカという存在を失う。そして、現実問題として、米中が朝鮮半島の共産主義国家を巻き込んで日本を包囲したら最悪である。前述の通り、日本は神と同じレベルで何らかの大国を崇めないと生き残ることができない。米中を失ったとすると、日本が頼ることのできる残りの大国はロシアしかない。以前の記事「『非立憲政治を終わらせるために―2016選挙の争点(『世界』2016年7月号)』―日本がロシアと同盟を結ぶという可能性、他」では、日露同盟があり得るのではないかと書いた。日露同盟が成立すれば、択捉島、国後島にロシア軍の駐留を認める代わりに、4島一括返還をさせることができるかもしれない。

 現在、安倍総理はロシアとの関係構築に熱心であるが、日本はオプションの1つとしてロシア研究にもっと投資することを真剣に検討した方がよい。もちろん、ロシアから学ぶのは忌まわしき共産主義ではない。ソ連から共産主義を取り除いた時に残る純粋なロシアである。ソ連から共産主義を吸収した時代を除けば、日本がロシアから熱心に学んだ時代がもう1つある。それは江戸時代後期である。ロシアから通商を求めて使節が度々訪日していた頃、例えば平田篤胤はロシアとの外交機密文書を大量に収集してロシアに学ぼうとしていた。篤胤は、ロシア語学習ノートを自分で作成するほどの熱の入れようであった。ロシアは帝国主義的で領土拡大に余念がないが、一方では仁徳ある国王が統治する国であるというのが篤胤の見方であった。

 18世紀末に大黒屋光太夫が帰国してからは、ロシアに対する日本人のイメージが大きく転換したという。従来の脅威としてのロシア、潜在的貿易相手国としてのロシアというイメージに加えて、憧れの国としてのロシアイメージが生まれた。同時に、ロシアを理想化し、畏怖することで新たな脅威のイメージも出てきた。江戸時代後期のロシア研究は、それほど長く続かなかったと思われる(明治時代に入るとプツリと途切れた?)。しかし、今回のロシア研究は、東アジアの情勢次第では、相当に腰を据えて行う必要が出てくる可能性がある。

 《参考》川久保剛、星山京子、石川公彌子『方法としての国学―江戸後期・近代・戦後』(北樹出版、2016年)

方法としての国学―江戸後期・近代・戦後 (叢書 新文明学3)方法としての国学―江戸後期・近代・戦後 (叢書 新文明学3)
川久保剛 星山京子 石川公彌子

北樹出版 2016-04-08

Amazonで詳しく見る by G-Tools



  • ライブドアブログ
©2012-2017 free to write WHATEVER I like