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【東京商工会議所】メコン5か国の会社法および投資法徹底比較―近年の改正状況を踏まえて(セミナーメモ書き)
「ラオス投資セミナー」に行ってきた(日本―ラオス外交関係樹立60周年)

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谷藤友彦(やとうともひこ)

谷藤友彦

 東京都城北エリア(板橋・練馬・荒川・台東・北)を中心に活動する中小企業診断士(経営コンサルタント、研修・セミナー講師)。2007年8月中小企業診断士登録。主な実績はこちら

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2017年05月12日

【東京商工会議所】メコン5か国の会社法および投資法徹底比較―近年の改正状況を踏まえて(セミナーメモ書き)


アンコールワット
 
 東京商工会議所のセミナーに参加してきた。講師は大江橋法律事務所の弁護士。
 
 【Ⅰ.メコン各国の会社法】
 (1)会社法施行・改正状況
タイ  非公開会社については、1925年施行の民商法という非常に古い法律しかない。公開会社については、公開会社法(1992年施行)が適用される。いずれも、過去に大きな改正は行われていない。社外取締役に関する規定は上場企業にのみ適用される。株主代表訴訟については、制度自体は存在するものの、実際には行われていない。多重代表訴訟に関しては、法律そのものが存在しない。
ベトナム  2005年に統一企業法が施行された。2014年に改正され、2015年7月より改正企業法が施行されている。
ミャンマー  1914年にインド法を継受した会社法が施行され、100年近くほとんど改正されていなかった。2017年3月、改正会社法が次の議会に提出されることが判明した(倒産、清算、買収などについては、今後改正予定)。
カンボジア  2005年に会社法が施行され、その後大きな改正はない。2016年より、オンラインによる商業登記制度がスタートしている。
ラオス  2014年に会社法が施行されている。

 (2)外国企業とされる要件
 ラオスを除いて各国とも、「出資比率」ベースで判断される。「議決権」ベースではない。よって、出資比率上は内資企業でありながら、外国企業が経営権を握るために、種類株式を使用することがある。具体的には、例えばタイにおいて出資比率は50%未満だが、議決権を日本:タイ=2:1などとすることで、議決権ベースでは外国企業がマジョリティとなり得る。
タイ  50%以上の出資比率。なお、土地法上では49%超と規定されており、両法律の間に齟齬がある点に注意が必要である。
ベトナム  51%以上の出資比率。
ミャンマー  従来は1株でも外資が保有していると外国企業と見なされた。改正法により、35%以上となる予定。
カンボジア  51%以上の出資比率。
ラオス  一般的な定義規定がない(合弁会社の場合、外国企業の最低出資比率は資本金の10%以上と定められている)。

 (3)株主の最低数
タイ  非公開会社は3名以上、公開会社は15名以上。設立時の発起人には自然人しかなれないことに注意が必要である。
ベトナム  1名有限責任会社は1名、複数社員有限責任会社は2名以上50名以下、株式会社は3名以上。
ミャンマー  2名以上が必要であったが、改正法により単独株主が認められる予定
カンボジア  非公開会社は1名以上、公開会社は2名以上。
ラオス  有限責任会社は1名以上30名以下、公開会社は9名以上。

 (4)株主総会の決議要件など
タイ  普通決議は出席株主の議決権の過半数、特別決議は4分の3以上。デフォルトとして、「1人1議決権」だが、通常は定款で修正する。
ベトナム  株式会社の普通決議は、出席株主の議決権の51%以上、特別決議は65%以上(定款に定める必要がある)(ちなみに、旧会社法では、普通決議でも65%以上であった)。
ミャンマー  普通決議は出席株主の議決権の過半数、特別決議は4分の3以上。改正法により、「特殊決議」が廃止される予定。
カンボジア  普通決議は出席株主の議決権の過半数、特別決議は3分の2以上。
ラオス  普通決議は出席株主の議決権の過半数、特別決議は3分の2以上(定足数が80%以上)。

 (5)取締役の最低人数・居住要件など
タイ  非公開会社は1名以上、公開会社は5名以上。非公開会社では国籍・居住要件がないのが建前となっている。実際には、土地・建物に対する投資を含む案件の場合、日本人取締役が多いと土地局による手続きが遅くなると言われている。
ベトナム  株式会社では3名以上11名以下。法定代表者のうち1名はベトナムに居住する必要がある。
ミャンマー  最低2名以上必要と解釈されてきたが、改正法により1名以上と明記される予定。また、最低1名はミャンマーに居住する必要があると規定される見込み。
カンボジア  非公開会社は1名以上、公開会社は3名以上。国籍・居住要件なし。
ラオス  非公開会社は1名以上、公開会社は9名以上。国籍・居住要件なし。

 (6)取締役会の開催方法・頻度など
タイ  2016年9月の通達により、電話・テレビ会議の要件が明確化された(国外開催は不可であり、参加者は全員タイにいなければならない)。また、書面決議も禁止された。開催頻度については定めがない。
ベトナム  オンライン会議、郵便・電子メールなどによる投票が可能である。また、取締役会は最低3か月に1回開催する。
ミャンマー  書面決議、電話・テレビ会議は、定款に定めることで有効となる。
カンボジア  書面決議、電話・テレビ会議は有効と解釈されている(定款の定めが必要)。また、取締役会は最低3か月に1回開催する。
ラオス  電話・テレビ会議は有効と解釈されている(定款の定めが必要)。

 (7)署名権限者
 基本的に代表取締役という概念がない。唯一、ベトナムの「法定代表者」がそれに相当。
タイ  会社のために署名権限を有する取締役を登記する必要がある。複数人を指名して共同署名を求めることも可能である。
ベトナム  法定代表者を複数設置することができる。ただし、そのうち最低1名はベトナムに居住していなければならない。
ミャンマー  実務上、Managing Directorに対外的な署名権限があると解釈されてきた。Managing Directorが日本の代表取締役に相当し、取締役会が委任状を提出するという運用を行ってきた。改正法により、取締役2名の署名による契約締結が可能となる予定。ただし、実務上は引き続き取締役会が署名人に委任状を提出することになる見込みである。
カンボジア  定款などで署名権限者を定めることが可能である。
ラオス  署名権限者(General Director)を定めることが可能である。

 (8)監査役の要件
 日本のように取締役の業務監査まで行う監査役は存在せず、会計監査のみを担当する。
タイ  会計監査人の選任が義務づけられている。
ベトナム  監査役会の設置が原則だが、独立取締役が20%以上の場合に、内部会計監査委員会の設置による代替が認められている。ベトナムの監査役は例外的に業務監査も行う。
ミャンマー  会計監査人の選任が義務づけられている。
カンボジア  原則として、監査役の設置が義務づけられているが、非公開会社では総会決議を経て設置しないことも可能である(ただし、総会決議を経ずに設置していない会社も多い)。
ラオス  一定額以下の総資産の有限会社は、監査役の設置は任意だが、それ以外の会社は設置義務がある。

 (9)株式譲渡手続き(主に譲渡制限)
 M&Aの選択肢が乏しく、株式譲渡が一般的である。
タイ  非公開会社でも、定款に定めがない限り、譲渡制限はない(通常は、定款で譲渡制限をかける)。公開会社では、強制的公開買い付けの対象となる場合がある。
ベトナム  非公開会社でも、定款に定めがない限り、譲渡制限はない。
 外資比率が51%以上になる場合は、計画投資局に事前登録(M&A登録手続)を行う。また、発起人の株式は3年間譲渡制限がかかる。
ミャンマー  ミャンマーから外国人に対する株式譲渡は現状認められていないが、改正法により解禁される予定。非公開会社については、譲渡制限がある。
カンボジア  私的有限責任会社では譲渡制限があり、株式を譲渡する場合は、株主総会の普通決議による承認が必要。
ラオス  譲渡制限なし。

 (10)株式譲渡以外のM&A手法
タイ  事業譲渡(全部譲渡をして、残った会社は清算する。残存会社は時価ではなく簿価で評価されるため、税制上優遇される)。非公開会社の場合、第三者に直接割り当てる新株発行は不可である。
ベトナム  事業譲渡または新株発行(既存株主に新株引受権あり)。
ミャンマー  事業譲渡または新株発行(外国人に対する割り当ては認められていなかったが、法改正により解禁される予定)。
カンボジア  事業譲渡または新株発行(既存株主に新株引受権なし)。
ラオス  事業譲渡または新株発行(既存株主に新株引受権あり)。

 【2.メコン各国の投資法】
 (1)外資規制
タイ  外国人事業法に基づき、次の3種類43業種については、外国企業の参入が規制されている。①外国企業による参入禁止業種(新聞、放送、土地取引など)、②国家安全保障または文化・伝統・環境などに影響を及ぼす業種、③産業競争力が不十分な業種(小規模な小売業・卸売業、その他サービス業)
 ②③は規制されているものの、事業許可を取得すれば進出できる。ただし、アンチノミニー規制が厳しく、ノミニーを使って内資企業に見せかけようとすると罰せられる。
ベトナム  新投資法に基づき、次の事業については、外国企業の参入が規制されている。①投資禁止事業(麻薬物質などに関する事業、人身売買など)、②条件付投資事業(銀行、保険、物流事業、不動産事業など合計267業種)
 公開会社に対する100%外資出資が可能になったが、ロジスティクス分野や通信分野といった一部の業種については、まだ外資100%による会社設立が認められていない。
ミャンマー  従来は、外国投資法およびミャンマー投資委員会(MIC)の公表する通知などによって、外資参入が禁止される事業、合弁強制事業や外資出資比率などが規定され、非常に複雑だった。新投資法により外資規制が明確化される予定。2017年2月に公表されたドラフトでは、136業種が規制の対象となっている。
カンボジア  外資規制が非常に緩く、多くの業種で外資100%による進出が可能である。
ラオス  外資規制として、①禁止事業、②規制事業、③外国企業に対する資本金・出資比率の条件がある事業(卸売・小売、運輸など)、④外資参入禁止事業が存在する。

 (2)投資奨励措置
タイ  業種を6つ(A1からA4、B1からB2)に分け、その重要度に応じて法人税免除などの恩典が与えられる。また、投資対象の活動内容(研究開発や教育など)に応じても、恩典が与えられる。さらに、工業団地公社法に基づく恩典制度も存在する。
ベトナム  新投資法により、投資優遇対象を拡大。また、投資奨励分野、投資奨励地域を明記した。
ミャンマー  2017年4月に改正投資法が施行され、外国投資法と内国民投資法が統合された。投資許可(MIC許可)と投資優遇措置(MIC承認)が区別される。これにより、MIC許可がなくても、長期の土地賃貸借(外資は原則として1年のリースだが、それを50~70年に延長することができる)といった優遇措置を受けられるようになる。また、国土をその発展段階から3段階のゾーンに分け、3年、5年、7年の税制優遇措置を与えるゾーン制が導入される。さらに、経済特区法が別途存在する。
カンボジア  業種および(一定の場合に)最低投資金額に応じて、適格投資プロジェクトとして認可を受け、投資優遇措置を受けることができる。
ラオス  業種、ゾーン別の投資奨励措置がある。投資奨励法の改正作業が進行中であり、その詳細は未定だが、近代技術や教育などの活動内容に応じた投資優遇措置が導入される予定である。


2015年03月18日

「ラオス投資セミナー」に行ってきた(日本―ラオス外交関係樹立60周年)


ラオスセミナー①

 (講演するトーンシン・タムマヴォン・ラオス首相。私のスマホはカメラ機能がしょぼいので、全然ズームできなかった・・・)

 1955年3月5日に日本とラオスの間で外交関係が樹立されてから、今年でちょうど60年になる。その節目を祝して日本アセアンセンターが主催した「ラオスセミナー」に参加してきた。ここ数年のラオスへの関心の高さをうかがわせるかのように、ホテルニューオータニの約300人の会場は超満員であり、多数のプレスも参集していた。

 (1)ラオスにJETRO(日本貿易振興機構)の事務所ができたのは2014年7月であり、ASEANの中では10番目と遅かった。事務所開設のきっかけは、積極的なASEAN外交を展開する安倍首相から、「そろそろラオスにも事務所を置いてはどうか?」と提案されたことである。2014年7~12月にラオス事務所を訪問した人の数は、JETROの全76事務所のうち11番目に多い数であった。これは、ニューヨーク事務所の倍であり、上海、ニューデリーなどをも上回るそうだ。

 ラオスにとって、日本はODAの最大の拠出国となっている。日本からラオスへのODAの年間平均額は約4,500万ドルである。一方で、ラオスへの直接投資は長らく低水準にとどまっていた。2012年の直接投資額は2,800万ドルであり、ODAの金額より下であった。ところが、2013年の直接投資額は2億5,500万ドルと、たった1年で9倍に膨れ上がり、初めてODAの金額を上回った。2014年も2億5,100万ドルに上る。そのぐらい、ラオスに対する関心は急上昇している。

 (2)ラオスに進出している多くの企業が問題点として挙げるのは、「インフラの未整備」である。ラオスは中国、ベトナム、タイ、カンボジア、ミャンマーの5か国と国境を接する陸の要所であり、トーンシン首相は「今後、インフラ整備に注力する」と強調していた。

 ラオスの首都ビエンチャンで生産した製品を海外に輸出するためには、

 ①タイのバンコクまで運んでから(トラックで約8時間)、バンコク港へと持って行き(同約2時間)、バンコク港から輸出するルート
 ②ラオスのサワンナケートまで運んでから(同5時間)、ベトナムのダナンへと持って行き(同10時間)、ダナン港から輸出するルート

の2つがある。ラオスに進出している日本企業の経営者の話では、①のビエンチャン―バンコク間、②のビエンチャン―サワンナゲート―ダナン間の陸路が以前に比べると随分改善されているらしい(ただ、どの程度よくなっているのかは、実際に自動車で走ってみないと解らない)。なお、この企業がミャンマー、カンボジア、バングラデシュなど労賃の安い他の国ではなくラオスを選択したのは、ラオスは道がガタガタでもゴミが落ちておらず、5Sが浸透すると思ったからだそうだ。

 (3)ラオスのもう1つの問題点としてよく挙げられるのが、ラオスは人口が677万人と少なく、労働力が不足している、ということである。一般的に、ラオスは千人単位の大工場ではなく、100~300人程度の工場に適しているとされる。それでも、「ラオスは労働力不足」という情報が先行しているためか、中小規模の工場でも人材集めに苦労するのではないかと思われている。

 しかし、ラオスに進出した日本企業の経営者によると、決してそんなことはないという。ある企業は、工場建設地に張り紙をしただけで必要な労働者が集まったらしい。別の企業はやや苦労したが、工場周辺に点在している部落を1つ1つ回って村長と話をしたら、必要な人材を出してもらえたという。ラオスは労働力化率が約6割と低いため、ちゃんと探せば人材は見つかる。

 (4)ラオスには10の経済特区(SEZ:Special Economic Zone)があり、経済特区に進出している企業は税制上の様々な優遇を受けることができる。例えば、法人税は「利益計上の年から」免税期間がスタートする。免税期間は輸出の割合によって決まっており、70%以上ならば10年間、30%以上70%未満ならば7年間、30%未満ならば5年間と定められている。また、免税期間終了後の法人税の割合は、輸出比率によらず一律8%と、非常に低く設定されているのも特徴だ。

 これに対して、経済特区外の企業の法人税については、「操業開始年から」免税期間がスタートする。免税期間は操業地域と事業の奨励度によって9段階に分かれており、最も長い免税期間は10年、最も短い免税期間は1年となっている。操業開始から数年間は赤字であることが普通であるから、免税の恩恵を受けられずに免税期間が終わってしまう可能性もある。免税期間終了後の法人税の割合は、9つの段階によらず一律24%に設定されている。

 ただ、問題なのは、10の経済特区のうち、工業特区に指定されているのはわずかに2つしかないということである。残りの経済特区はゴルフ場、カジノ、観光などに使われている。加えて、中小企業は経済特区に入りたがらない傾向がある。というのも、大企業が経済特区に進出してくると、待遇がいい大企業の工場に労働力を奪われてしまうからだ。例えば、ある経済特区では、現地の縫製工場が1か月分のボーナスしか支給していないのに対し、トヨタの工場は10か月分のボーナスを支給している。これだけの好待遇をされると、中小企業には勝ち目がない。

 そこで現在、ラオス南部のジャンパサック県パクセーにおいて、「パクセー・ジャパンSME(Small and Medium Enterprises)経済特区」という、中堅・中小企業に特化した経済特区が開発されている。この経済特区に入る工場は、賃金以外の部分で社員を優遇することを目指す。例えば、トイレにウォシュレットをつける、夜間学校に通う社員に対し授業料の一部を負担する、社員食堂の食事のクオリティを上げる、といった具合だ。

ラオスセミナー②

ラオスセミナー③

 (5)ラオスではハンディクラフトの商業化が進められている。ラオス人のきめ細やかさ、手先の器用さは海外でも高い評価を得ており、JETROは日本のデザイナーとのコラボレーションを実現させた。セミナー会場には、そのコラボ品が展示されていた(写真参照)。

 もちろん、これはこれですごいと思うのだが、本当に工業化・経済発展を遂げるためには、縫製業からはできるだけ早く”卒業”することが必要ではないかとも感じた。前述したカンボジア、ミャンマーなど労賃の安い国はいずれも、縫製業など労働集約的な軽工業に強みを持つ。ところが、最近のカンボジアは、「ミャンマーには縫製業しかないが、カンボジアには縫製業以上のものがある」というのを口癖にしているらしい。裏を返せば、縫製業などに注力しているうちは、まだまだ経済発展の初期段階を抜け出せていない、と思われているわけだ。

 (6)ASEAN諸国では、最低賃金の大幅な切り上げが相次いでいる。ラオスでは、2012年の月額34万8,000キープから、2013年には62万6,000キープと8割も上昇した。さらに、2014年12月の国会でさらなる引き上げが決定され、2015年2月からは、約44%増の90万キープに引き上げられることになった(1キープ=0.01487円。2015年3月6日時点)。

 ラオスに進出したある日本企業は、2013年の最低賃金をベースに進出計画を作り、顧客に対して見積を提示していたため、2015年2月の最低賃金の引き上げは、経営に対して非常に大きな影響があると懸念を示した。だが、海外生産拠点の設置を日本国内で検討するのには数年を費やしているはずであり、その間にASEAN諸国では最低賃金の引き上げが相次いでいたから、ラオスでも同様の動きがあることを見込んで計画を作るべきではなかっただろうか?これからASEAN諸国に進出を考えている企業は、最低賃金は政府の意向で簡単に引き上げられることを念頭に置いて、事業計画・収支計画を作成するべきである。

 (7)ラオスは大変な親日国である。ラオスは内陸国であるにもかかわらず、国際捕鯨委員会に加盟し、捕鯨に対して賛成の立場を表明している(なぜ、これほどまでに親日なのか、改めて調べてみたいところだ)。そのラオスからトーンシン首相をはじめ要人を多数お招きしたセミナーの中で、駐ラオス特命大使の日本人が、ラオスの強みの1つとして「訓練すれば使える安い労働力」という表現を使った時には、聞いているこちら側が少しヒヤッとした。

 また、JETROの関係者が、「茂木元経済産業大臣が、ラオス事務所の柴田所長を『映画スターになってもいいぐらいいい男』と言ってトーンシン首相に紹介したところ、普段あまり笑わないトーンシン首相が微笑みを見せた」と、トーンシン首相の目の前で語った時も、失礼にあたらないかと肝を冷やした。通訳を通じて変な風に伝わっていなければよいが・・・。




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