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中小企業政策などまとめ【中小企業診断士試験対策】
【賛否両論】中小企業診断士(コンサルタント)に必要なのは「ドキュメンテーション力」か「プレゼンテーション力」か?
【中小企業診断士(平成28年度)】荒れたと言われる「経営情報システム」を解いてみた(オリジナル解説)(2/2)

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プロフィール
谷藤友彦(やとうともひこ)

谷藤友彦

 東京23区、神奈川県川崎市・横浜市を中心に活動する中小企業診断士・コンサルタント。

 専門領域は、(1)経営ビジョン・事業戦略の策定、(2)ビジョンや戦略とリンクした人材育成計画の立案・人事評価制度の構築、(3)人材育成計画に沿った教育研修プログラムの企画・開発。

 モットーは「日々改善、日々成長」、「実事求是」、「組織のためではなく知識のために働く」、「奇策は定石より先に立たず」、「一貫性(Consistency)」、「(無知の知ならぬ)無知の恥」

 好きなもの=Mr.Childrenサザンオールスターズoasis阪神タイガース水曜どうでしょう、数学(30歳を過ぎてから数学ⅢCをやり出した)。

 ブログタイトルに、oasisの往年の名曲『Whatever』を入れてみた。

◆旧ブログ◆
マネジメント・フロンティア
~終わりなき旅~


◆別館◆
こぼれ落ちたピース
所属組織など
◆個人事務所「シャイン経営研究所」◆ シャイン経営研究所ロゴ


(一社)東京都中小診断士協会一般社団法人東京都中小企業診断士協会
(城北支部執行委員、青年部長、および国際部員を務めています)

NPOビジネスサポート特定非営利活動法人NPOビジネスサポート
(監事を務めています)

企業内診断士フォーラム(KSF)企業内診断士フォーラム
(独立診断士の立場から、企業内診断士の活動を応援しています)

Experian海外企業信用調査 海外企業信用調査(Experian)
(一緒にお仕事をさせていただいている「コンサルビューション株式会社」は、世界最大の信用調査会社Experianの正規代理店です)

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(以下の資格の講師をしています。
 ―ITパスポート
 ―情報セキュリティマネジメント
 ―経営学検定(初級・中級)
 ―中小企業診断士(企業経営理論、経営情報システム、中小企業経営・中小企業政策)
 谷藤友彦と株式会社サイトビジット代表取締役・鬼頭政人氏の対談動画(1)(2)(3)
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2017年06月01日

中小企業政策などまとめ【中小企業診断士試験対策】

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中小企業の景気

 中小企業診断士の1次試験が近づいており、受験生の皆様はラストスパートに入っていることだと思う。1次試験の科目のうち、覚えるべきことが覚えにくくて苦労するのが「中小企業経営・中小企業政策」であろう。私も受験時代には非常に苦労した(そして、本番では足切りに合いそうになった)。主な法律、支援施策、融資制度を横断的に比較できる表を作成したので、勉強のお役に立てば幸いである。DropboxからPDFをダウンロードできるようにしておいた。
 https://www.dropbox.com/s/gngyr4zf8peai3n/20170601_Chushokigyo_Seisaku.pdf

 <主な法律>
 中小企業基本法
 小規模企業活性化法(通称)(改正中小企業基本法)
 小規模企業基本法(小規模企業振興基本法)
 中小企業憲章

 <各種支援策>
 中小企業等経営強化法(経営革新計画、新連携計画(異分野連携新事業分野開拓計画)、経営力向上計画)
 中小企業地域資源活用促進法(地域産業資源活用事業計画)
 農商工等連携促進法(農商工等連携事業計画)
 中小ものづくり高度化法(特定研究開発等計画)
 中心市街地活性化法(特定民間中心市街地活性化事業計画)
 地域商店街活性化法(商店街活性化事業計画)

 <主な融資制度>
 セーフティネット貸付制度(経営環境変化対応資金、金融環境変化対応資金、取引企業倒産対応資金)
 新創業融資制度
 女性、若者/シニア起業家支援資金
 中小企業経営力強化資金融資事業
 小規模事業者経営発達支援融資制度
 小規模事業者経営改善資金融資制度(マル経融資)
 高度化事業

2016年09月23日

【賛否両論】中小企業診断士(コンサルタント)に必要なのは「ドキュメンテーション力」か「プレゼンテーション力」か?

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ドキュメンテーション

 今回は賛否両論があるであろう問題を取り上げる。私が所属する城北支部では、数年前から「城北プロコン塾」という、独立プロコンを養成するコースを運営している。城北プロコン塾では、毎回の講義・演習に加えて、それぞれの受講者が”自分の飯のタネ”になりそうなテーマを1つ設定し、1年間かけてレポートを作成する(このレポートは、受講者が将来的に自分の主催するセミナーなどで活用することを想定している)。城北支部の部長以上の役員は、受講者のレポートを評価し、トップ5を決定する(「レポート大賞」)。そして、その上位5人は、城北支部の先生が一堂に会する支部大会でプレゼンテーションのコンテストを行う(「プレゼン大会」)。

 先日、城北支部内で、この「レポート大賞」と「プレゼン大会」の位置づけ、運用方法をめぐってちょっとした議論になった。論点があちこち飛んでしまい(実は、診断士によくありがちである)、途中から私は議論について行けなくなってしまったのだが、本質的な問題は、「城北プロコン塾で養成するのはドキュメンテーション力なのか、プレゼンテーション力なのか?」ということであったと理解している。この問題は、言い換えれば、「診断士に必要なのはドキュメンテーション力なのか、プレゼンテーション力なのか?」という問題でもある。

 私は昔から一貫して、診断士に必要なのはドキュメンテーション力であるとの立場である。プレゼンテーションは、話し手の勢いや迫力、その場の雰囲気によって、何となく相手を解った気にさせられる。言葉は悪いが、口先でごまかすことができてしまう。診断士がプレゼンした改善提言に納得した中小企業の社長が、現場に戻っていざ改善に着手したとしよう。診断士の話の内容をもう一度思い出すために、プレゼンの際に渡されたドキュメントを読み返す。ところが、そのドキュメントに矛盾が含まれていたらどうであろうか?社長は困惑し、改善を断念するだろう。

 私は以前、東京協会が主催する「東京プロコン塾」に所属していたことがある。東京プロコン塾が始まって間もない頃、東京協会のある重鎮の先生が、「診断士は社長を騙くらかすぐらいの口達者になれ」と言ったのに私はひどく驚いた。私にはそんな不誠実なことはできないし、そういうプロコンを育成するのが東京プロコン塾の目的であるのならば、私の価値観とは全く相容れない。そのため、私は早い段階で東京プロコン塾を辞めることにした。

 (もう1つつけ加えると、その先生は、「飲食店の経験がない人が飲食店のコンサルティングをしたければ、数か月間でも飲食店でアルバイトをすればよい。そうすれば、飲食店の店長と対等に話ができる」とも言っていた。そんな中途半端な職務経験で店長と張り合えると考えるのは、かえって失礼である。そういう考え方を私は採ることができない。これも私が東京プロコン塾を辞めた一因である。私の経験上、ある業界でコンサルティングをする際に、その業界での業務経験は必須ではない。もちろん、業界経験があるに越したことはないが、業界経験がなくても、適切なコンサルティング技法があれば、コンサルティングは可能である)

 プレゼンテーションはごまかしがきくのに対し、ドキュメントはごまかしがきかない。内容に矛盾があれば、それを隠すことはできない。ドキュメントには非常に高い完成度が求められる。ところで、私はパワーポイントで納品することが多いが、コンサルティングの成果物としてのパワーポイントは、例えばスティーブ・ジョブズがアップルの新製品を発表する際に用いるものとは全く別物である。後者はインパクトが勝負であるのに対し、コンサルティングの成果物としてのパワーポイントは、それぞれのスライドで言いたいこと(キーメッセージ)が簡潔な文章で明確に打ち出されており、その内容をサポートする情報が図表などを用いて整然とまとめられているものである。そして、スライド間で内容に齟齬がなく、全体を通じて一本の筋が通っているものである。

 コンサルティングの成果物としてのパワーポイントは、見た目は重視されないのかと言うと、それは違う。全くの逆である。見た目も重要である。テキストボックスの大きさが揃っている、図の位置がずれていないといったことも、ドキュメントの価値を決める大きな要素である。私は様々な診断士のパワーポイントを見てきたが、見た目に無頓着な人が何と多いことか。スライドタイトルのテキストボックスの位置がページごとに違っていたり、フォントやサイズがバラバラだったりと、お粗末なスライドが多い。中小製造業は、毎日10ミクロン単位の公差で勝負をしている。その社長に、テキストボックスや図が何ミリもずれたドキュメントを出して笑い者にされたいか?

 1回ぽっきりの機会を何とか乗り切ればよいプレゼンテーションとは異なり、ドキュメントは社長が必要に応じて何度も読み返し、社長が社員に対して改善策を説明して回り、社員もまたその資料を何度も読み返すのに耐えうるレベルのものでなければならない。そのためには、ロジックを細部まで詰める必要があるし、そのロジックがすっと頭に入ってくるよう、ビジュアルにも細心の注意を払うべきである。ドキュメントは診断士の”作品”である。

 プレゼンテーション力重視派は、役所の無料窓口相談の担当者をしていたり、都や区の予算で商店街などの個店に派遣されて経営相談をやっていたりする人に多いように思える。確かに、こういう仕事ではドキュメントを作成する機会は少ないだろう。だが、はっきり言って、この手の仕事は診断士にとってほとんど儲けにならない。年金収入があるいわゆる”年金診断士”であればよいのだろうが、私のような年代の診断士にとっては全く魅力がない。それに、私の思い込みかもしれないが、企業が身銭を切らないコンサルティングは、企業側が本気にならない。本気でない企業を相手にコンサルティングをしても、コンサルティング能力は磨かれない。

 独立診断士が食えるようになるためには、1回あたりの仕事で数十万~数百万円になる案件をいくつも獲得する必要がある。この規模になると、口頭のアドバイスだけで済ますわけにはいかない。必ず、何かしらのドキュメントを成果物として残すことになる。よって、食えるプロコンになるには、ドキュメンテーション力が必須なのである。なお、売上高が数億円、数十億円あっても、当期純利益は数百万円程度しかない中小企業は非常に多い。そういう企業から、コンサルティングフィーとして数十万~数百万円をいただくわけだから、相手も必死である。必死な相手から何度もダメ出しされながらドキュメントを作成していくと、診断士としての力が磨かれる。

 しばしば、「人間は論理だけでは動くとは限らない。最後に人間を動かすのは情理だ」と言われる。この言葉を根拠に、診断士に必要なのはプレゼンテーション力だと述べる人もいる。しかし、この言葉をよく読めば、人間は論理だけで動くこともあることが解る。逆に言えば、情理だけで動くことはない。情理は論理を補完することはあっても、それ単独で相手を動かすことはできないのである。論理はドキュメンテーションによってこそ最も効果的に完結する。したがって、診断士に必要不可欠なのはプレゼンテーション力ではなく、ドキュメンテーション力の方である。

 私は、まだプロコンとしてはひよっこなので、他の診断士に仕事をお願いできるほどたくさんの案件を抱えているわけではない。だが、私が仕事を依頼する場合には、絶対に相手のドキュメンテーション力を重視すると決めている。プレゼンテーションが上手いかどうかは関係ない。むしろ、私の場合は、プレゼンテーションが上手ければ上手いほど、その人のコンサルティング能力を疑う。これは、前職のコンサルティング会社で、口だけのコンサルタントがクライアントや上司からボロカスにこき下ろされていたのを何度となく見てきたことも影響している。

 私は日頃から、どの診断士がどんなメールの文章を書くか、ワードやパワーポイントでどんな資料を作るかを注意深く見るようにしている。そして、どの診断士なら仕事を頼めそうか、それとなく当たりをつけている。ドキュメントが作れない診断士には、絶対に仕事を依頼しない

 《余談》
 ドキュメンテーション力重視派の中には、ここ数年中小企業向けの補助金が増えており、補助金の申請書類作成を支援するためにドキュメンテーション力が必要だと言う人もいる。私も本ブログで「【シリーズ】「ものづくり補助金」申請書の書き方(例)」のような記事を書いてきた手前、あまり大きな声では言えないのだが、実は補助金に群がる中小企業や診断士が嫌いだ。

 補助金は、市場の失敗をカバーするための例外処理にすぎない。言ってしまえば、生活保護のようなものである。生活保護を堂々ともらおうとする人はいない(はずである)。どうしても生活に困っているので、今回だけ生活保護に頼るという人が大半だ。補助金も同じで、どうしても経営に困っているので、今回だけ補助金に頼りたいという謙虚な姿勢を持たなければならない。それなのに、補助金が出ると嬉々としてそれに飛びつく中小企業を見ると、その経営姿勢を疑う。また、補助金を受けたことを自社のHPで堂々とアピールすることも、私には全く理解できない。

 補助金を積極的に中小企業に勧める診断士にも私は一言言いたい。補助金は返さなくてもいいお金だと言って補助金をどんどん受けさせるのは、経済原理に反した行為である。企業は、株主や金融機関から調達した資金を活用して、彼らが期待する以上のリターンを上げ、彼らにリターンを支払ってなお残る利益を将来のために投資し、持続的な成長を実現するものである。「株式会社」が、近代経済を大きく発展させた最大の発明品と言われるのはこのためだ。ところが、補助金を使いすぎると、株式会社としての機能が麻痺する。当の診断士はよかれと思って補助金を勧めているのかもしれないが、実際には経済の破壊につながると知るべきである。

2016年08月18日

【中小企業診断士(平成28年度)】荒れたと言われる「経営情報システム」を解いてみた(オリジナル解説)(2/2)

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情報システム

 前回の続き。問題と解答は、中小企業診断協会のHPにて閲覧可能。時々、 診断士の試験は実務に役立たない知識ばかり覚えさせられると批判される。しかし、実務に役立つかどうかよりも、「大量の知識を短期間で覚える」ことに意味があると私は考える。実際のコンサルティングでは、自分が知らない業界のクライアントと仕事をすることが大半である。そういう場合、私は業界関連本を10冊ほど買って、一気に知識を仕入れる。本を読みながら、知識が役に立つか否かを四の五の考えている余裕などない。大半は使わない知識かもしれないけれども、そういう勉強をやって少しでも自信をつけておかないと、とてもではないがクライアントと対峙できない。

 <第14問>
 ORiN2とは、工場内の各種装置に対して、メーカーや機種の違いを超え、統一的なアクセス手段と表現方法を提供する通信インターフェースである。
 ア=正解。
 イ=ORiN2はミドルウェアである。
 ウ=ORiN2はハードウェアに関する規定は一切なく、全ての規格がソフトウェアに関するものとなっている。そのため、コネクタのようなハード面のインターフェースは提供していない。
 エ=標準通信プロトコルであるCAP(Controller Access Protocol)は、デバイスとアプリ間の通信プロトコルであり、CAP(SOAP)、e-CAP(HTTP)、b-CAP(TCP/UDP)の3バージョンがある。e-CAPはSOAPプロトコルではなくHTTPプロトコルを使用している。なお、SOAPは通信内容の記述にXMLを用いる点が特徴で、言語やプラットフォームに依存しないプロトコルである。

 <第15問>
 ア=正解。開発(Development)と運用(Operations)を組み合わせたかばん語であり、開発担当者と運用担当者が連携して協力する開発手法を指す。
 イ=IPAが公開している「非機能要求グレード」では、可用性、性能・拡張性、運用・保守性、移行性、セキュリティ、システム環境・エコロジーの6項目が定められている。
 ウ=SLM(サービスレベル管理/サービスレベルマネジメント)とは、通信・ITサービスなどで、提供者がサービスの品質について継続的・定期的に点検・検証し、品質を維持あるいは改善する仕組みのこと。システム開発フェーズではなく、運用・保守フェーズで重要になる。
 エ=To-Beがあるべき姿であり、As-Isは現状を意味する。

 <第16問>
 CoBRA法は、ソフトウェア開発プロジェクトの熟練者の経験、知識、勘といったものを「コスト変動要因」として抽出し、定量化することで、透明性と説明性の高い見積りモデルの構築を可能とする点が特徴である。10数件の開発実績データがあればよいとされる。
 ア=工数の尺度として用いるのは、熟練者の過去の経験である。
 イ=CoBRA法においては、変動要因は全て「工数の増加」につながるものばとして扱われ、生産性を向上させるような要素は考慮されない。
 ウ=正解。
 エ=プログラムソース行数やファンクションポイントは考慮されない。

 <第17問>
 ①~③がそれぞれ誰と誰の間で行われたコミュニケーションなのかを理解することが重要。
 ①=発注者(ユーザ企業)から開発企業への指示。
 ②開発企業内での、要件定義書の作成者から外部設計書の作成者への指示。
 ③開発企業内での、外部設計書の作成者から詳細設計書の作成者への指示。

 aは、要件定義書の内容が開発内容から漏れたということであり、要件定義書の作成者から外部設計書の作成者への指示に問題があったことを意味する。よって、②が正解。
 bは、要件定義書を読んだ人が内容を誤解したということであり、要件定義書の作成者から外部設計書の作成者への指示に問題があったことを意味する。よって、②が正解。
 cは、発注者が開発者に説明していないと書かれていることから、①が正解。

 <第18問>
 詳細は、みずほ情報総研株式会社「平成24年度情報セキュリティ対策推進事業(情報セキュリティ人材の育成指標等の策定事業)事業報告書」(2013年3月)を参照。
 ア=ISセキュリティアドミニストレータの役割。
 イ=ISセキュリティアドミニストレータの役割。
 ウ=インシデントハンドラの役割。
 エ=正解。

 <第19問>
 ダイヤルアップ接続で用いられるPPPプロトコルにおける認証方式には、PAP認証とCHAP認証がある。PAP認証では、認証のためのIDとパスワードを暗号化せずにサーバへ送るため、セキュリティリスクがある。一方、CHAP認証ではチャレンジ・レスポンス方式を用いることで、伝送経路上にパスワードそのものを流さないように工夫している。
 ア=正解。
 イ=二段階認証では、異なるパスワードを用いて2回認証を行う。例えばGoogleの場合、ユーザ登録時に携帯電話番号も登録しておく。Googleのサービスにログインすると、携帯電話にSMSで認証番号が届く。ユーザはその認証番号を入力すると、サービスを使えるようになる。
 ウ=ハードウェアトークンとは、ワンタイムパスワードを表示するための専用の機器を指す。
 エ=ワンタイムパスワードとは、一定時間ごとに自動的に新しいパスワードに変更され、しかも、一度しか使うことができないパスワードのことを言う。

 <第20問>
 ・クリックジャッキング攻撃とは、Webブラウザの操作を乗っ取り、ユーザに意図しない操作を行わせる攻撃手法である。攻撃者は一見無害なサイトを用意し、ユーザを誘い込む。その上で、攻撃者は自らのサイトの上に透過指定された別のサイト(標的サイト)を重ねて表示するよう設定する。攻撃者サイトを訪れたユーザのWebブラウザには一見無害なサイトしか表示されないため、ユーザはリンクやボタンをクリックするつもりで操作を行うが、実際には透過表示された標的サイトに対して意図せず操作を行ってしまう(掲示板に悪意の書き込みをする、など)。
 ・クロスサイト・リクエスト・フォージェリとは、攻撃者が攻撃用サイトを用意し、攻撃用サイトにアクセスしたユーザに対し、別ページの掲示板に意図しない書き込みをさせたり、オンラインショップで勝手に買い物をさせたりなどする攻撃手法である。
 ア=エスケープ処理とは、ウェブページの表示に影響する特別な記号文字(「<」、「>」、「&」など)を、HTMLエンティティ文字(「&lt;」、「&gt;」、「&amp;」など)に置換することであり、クリックジャッキング攻撃とは無関係である。
 イ=X-Frame-Optionsは、ブラウザがframeやiframeの内部を表示するか否かを指定する。クリックジャッキング攻撃では、あるサイトにiframeで別サイトを埋め込み、それを視覚的に見えないよう工夫することで攻撃を仕掛ける。そこで、X-Frame-Optionsでiframe内の表示を制御することが攻撃への対策となる。つまり、X-Frame-Optionsを含めることが重要である。
 ウ=正解。クリックジャッキング攻撃やクロスサイト・リクエスト・フォージェリの場合、攻撃用サイトがiframeで読み込まれることが想定される。そこで、イで見たように、X-Frame-Optionsでiframe内の表示を制御することが有効である。
 エ=パスワードの再入力は有効な対策とならない。ユーザが操作するサイトは、必ずしもパスワードの入力を求められるものばかりであるとは限らない。

 <第21問>
 ・Common Criteria=情報技術セキュリティの観点から、情報技術に関連した製品・システムが適切に設計され、その設計が正しく実装されていることを評価するための国際標準規格。
 ・ITSMS(ITサービスマネジメントシステム)=サービス提供者が、提供するITサービスのマネジメントを効率的、効果的に運営管理するための仕組みである。
 ・ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)=情報資産のセキュリティを管理するための枠組みを策定し、実施することである。
 ・VDM=IBMのウィーン研究所で1960年代から70年代にかけて開発された、数学を基盤として仕様、プログラムの正当性を保証するための手法で、形式手法と呼ばれる手法の1つ。

 <第22問>
 ア=正解。
 イ=使用したデータ量に応じて料金が変わる従量制を採用している場合もある。
 ウ=アプリケーション、ミドルウェア、OS、ハードウェアが一体化されているのはSaaSのみである。PaaSはミドルウェア、OS、ハードウェアを提供、IaaSはOS、ハードウェアを提供、DaaSはハードウェアのみを提供する。
 エ=オンプレミス型とホステッド型の説明が逆である。

 <第23問>
 ア=EuPとは、エネルギー使用製品に対して環境配慮設計を義務づけるEUの規制。
 イ=Green by ITとGreen of ITの説明が逆である。
 ウ=PUE=(データセンター全体の消費電力)÷(サーバーなどのIT機器の消費電力)である。
 エ=正解。

 <第24問>
 ア=正解。ARMAモデル(自己回帰移動平均モデル)は、自己回帰(AR)部分と移動平均(MA)部分からなる。自己回帰モデルとは、時間によって確率が変動する過程を描写したものである。移動平均モデルは、時系列データ(より一般的には、時系列に限らず系列データ)を平滑化する手法である。例えば、月によって変動が激しい売上高が全体として増加傾向にあるのか減少傾向にあるのかを見ることができる。
 イ=指数平滑法とは、短期的な予測において利用される時系列分析法の1つで、直近のデータにより高いウエイトを置き、移動平均を求めていく手法である。
 ウ=バスモデルとは、新製品,、特に耐久消費財の拡散過程を模擬するモデルである。時点tまでの未購入者が耐久消費財を期間 (t, t+Δt)に購入する確率は、他人にまどわされない購入意欲(innovation効果)と、既購入者数が増えてくると乗り遅れまいとする気持ち(imitation効果)との和で表現される。単純にt期の購入者数に比例するわけではない。
 エ=イノベーション理論の説明である。イノベーション理論においては、顧客を購入時期に応じて、イノベーター(2.5%)、アーリーアダプター(13.5%)、アーリーマジョリティ(34.0%)、レイトマジョリティ(34.0%)、ラガード(16.0%)という5つのタイプに分類する。

 <第25問>
 ・t検定とは、2つのグループの平均の違いを調べる方法である。
 ・分散分析とは、3つ以上のグループの平均の違いを調べる方法である。
 ア=仕入先がグループを識別する唯一の要素であるため、一元配置の分散分析である。グループを識別する要素が2つ以上の場合、多元配置の分散分析となる。
 イ=正解。自由度とは自由に設定できる余地のある値の数を指す。平均値の検定の場合、「標本サイズ(群の数)マイナス1」が自由度となる。例えば、標本が4群あり、その平均が5だった時、4群のうち3つまでの値は任意に決定することができるが、最後の4群目の値は平均が5になるよう、選択の余地なく決定される。この場合の自由度は4-1=3である。
 ウ=A社とB社、B社とC社、C社とA社の間でt検定を行い、いずれかのt検定でも帰無仮説が棄却されなければ、3つのグループの平均は等しいと結論づけられる。ただし、有意水準には5%を用いるのではなく、5%を3で割った値(1.7%)を用いる。
 エ=第一種の過誤とは「帰無仮説が実際には真であるのに棄却してしまう過誤」であり、第二種の過誤とは「対立仮説が実際には真であるのに帰無仮説を採用してしまう過誤」である。検定を繰り返すと、1回のみの検定よりも第一種の過誤が大きくなる。すなわち、有意差が出る可能性が高まる。これは、ウで見たように、検定を繰り返すと有意水準が厳しくなるからである。


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