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【2017年3月16日(木)】「第二創業・経営革新セミナー」開催のお知らせ【東日本銀行主催】
「事業引継ぎパートナーカンファレンス2015」に参加してきた
『中小企業白書』、『小規模企業白書』(2015年度)の概要について(中小機構「虎ノ門セミナー」メモ書き)(2/2)

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谷藤友彦(やとうともひこ)

谷藤友彦

 東京23区、神奈川県川崎市・横浜市を中心に活動する中小企業診断士・コンサルタント。

 専門領域は、(1)経営ビジョン・事業戦略の策定、(2)ビジョンや戦略とリンクした人材育成計画の立案・人事評価制度の構築、(3)人材育成計画に沿った教育研修プログラムの企画・開発。

 モットーは「日々改善、日々成長」、「実事求是」、「組織のためではなく知識のために働く」、「奇策は定石より先に立たず」、「一貫性(Consistency)」、「(無知の知ならぬ)無知の恥」

 好きなもの=Mr.Childrenサザンオールスターズoasis阪神タイガース水曜どうでしょう、数学(30歳を過ぎてから数学ⅢCをやり出した)。

 ブログタイトルに、oasisの往年の名曲『Whatever』を入れてみた。

◆旧ブログ◆
マネジメント・フロンティア
~終わりなき旅~


◆別館◆
こぼれ落ちたピース
所属組織など
◆個人事務所「シャイン経営研究所」◆ シャイン経営研究所ロゴ


(一社)東京都中小診断士協会一般社団法人東京都中小企業診断士協会
(城北支部執行委員、青年部長、および国際部員を務めています)

NPOビジネスサポート特定非営利活動法人NPOビジネスサポート
(監事を務めています)

企業内診断士フォーラム(KSF)企業内診断士フォーラム
(独立診断士の立場から、企業内診断士の活動を応援しています)

Experian海外企業信用調査 海外企業信用調査(Experian)
(一緒にお仕事をさせていただいている「コンサルビューション株式会社」は、世界最大の信用調査会社Experianの正規代理店です)

【中小企業診断士は独学で取れる】中小企業診断士に独学で合格するなら「資格スクエア」中小企業診断士の安い通信講座なら「資格スクエア」
(以下の資格の講師をしています。
 ―ITパスポート
 ―情報セキュリティマネジメント
 ―経営学検定(初級・中級)
 ―中小企業診断士(企業経営理論、経営情報システム、中小企業経営・中小企業政策)
 谷藤友彦と株式会社サイトビジット代表取締役・鬼頭政人氏の対談動画(1)(2)(3)
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2017年02月27日

【2017年3月16日(木)】「第二創業・経営革新セミナー」開催のお知らせ【東日本銀行主催】


事業承継

 東日本銀行が主催する「第二創業・経営革新セミナー」に、私が所属する特定非営利活動法人NPOビジネスサポートの中小企業診断士が講師として登壇します。

 ■日時:2017年3月16日(木)14:00~16:30(受付開始13:30)
 ■場所:東日本銀行 吾妻橋ビル6階 研修センター
 (墨田区吾妻橋2-2-7 TEL:03-3625-2953)
 ■定員:60名(定員に達し次第、お申し込みを締め切ります)



 ■セミナー内容:
 <第1部>14:00~14:45
 「第二創業の進め方」(講師:日本政策金融公庫 職員)
 <第2部>15:00~16:30
 「事例に学ぶ事業承継と経営革新」
 (講師:NPOビジネスサポート 遠山純夫、高垣正幸)
 ■お問い合わせ:
 東日本銀行 ビジネス戦略推進部 担当:宮本・鹿戸
 ■お申し込み:
 下記申込書に必要事項をご記入の上、FAX(03-3273-4083)にてお申込み下さい。
 https://www.dropbox.com/s/h1fr1d26nodtm3a/20170227_seminar_entry.pdf


2015年11月05日

「事業引継ぎパートナーカンファレンス2015」に参加してきた


事業承継

 中小企業基盤整備機構が主催する「事業引継ぎパートナーカンファレンス2015」に参加してきた。以下、セミナー内容のメモ書き。

 (1)東京商工リサーチや帝国データバンクの調査によると、廃業件数は年間3万件前後で推移している(こちらのグラフも参照)。「廃業の可能性を感じたきっかけ」を尋ねたアンケート結果によれば、「経営者の高齢化、健康(体力・気力)の問題」が38.1%で1位であり、2位が「売上高の減少」(28.1%)、3位が「事業承継の問題」(5.3%)であった。よって、事業承継の課題さえクリアすれば存続できたかもしれない企業は、3万社×5.3%=約1,590社あると推測される。

 ただ、この数字は実態より少ないと思われる。というのも、日本の企業数は約380万社、廃業率は毎年約5%であるから、廃業件数は380万社×5%=約19万社であるはずだ。東京商工リサーチなどのDBに未登録の企業は、廃業してもカウントされないため、このような差が生じる。この19万社のうち、事業承継の課題さえクリアすれば存続できたかもしれない企業は、19万社×5.3%=約1万社と考えられる。近年、中小企業庁や地方自治体は事業承継の支援を重要課題に掲げているが、この数値を念頭に置いて施策を企画し、予算を確保する必要があるだろう。

 2年ほど前から、中小企業庁は「創業補助金」の一環として、「第二創業」に補助金を出すようになった。第二創業とは、中小企業の後継者が先代から事業を引き継いだ際に、業態転換を行ったり、新事業・新分野に進出したりするケースを指す。新規事業に必要な設備投資などに対して、最高で200万円の補助金が支払われる(創業補助金が始まった当初は上限が700万円だったが、翌年以降は200万円に引き下げられた)。

 しかし、この補助金はハードルが相当高いと思う。先代から事業を引き継いで経営者としてやっていくだけでも大変なのに、それに加えて新規事業への進出を要件としているのだから、非常にリスクが高い。そのような高リスクの事業承継を補助金によって後押しするのは、あまり適切だとは思えない。むしろ、事業承継(相続)時の税制優遇や、承継手続きの簡素化など、事業承継の円滑化に直接的に貢献するお金の使い方が望ましいのではないだろうか?

 (2)セミナーでは弁護士の先生から、事業承継に関連する法律のレクチャーもあった。ここで1つケーススタディ。次の事例において、何か法律的な問題はないだろうか?

 《事例》A社は資産1,000万円、負債4,000万円で、純資産が▲3,000万円である。負債はほとんどが金融機関からの借入で、代表者Xが連帯保証人となっている。負債のうち500万円は、X所有の自宅に抵当権が付されている。YはXに対して、「A社の事業そのものには魅力があるので、1,500万円で全事業を事業譲渡してほしい。ただし、債務は引き継がない」と打診してきた。

 A社もXも債務整理が必至であるが、Xとしては自宅だけは守りたいと考えている。そこで、知り合いのZに相談したところ、次のようなアドバイスがあった。

 ①まず、事業譲渡代金1,500万円から、500万円の担保付債務を返済する。
 ②Xはコンサルティング費用として500万円をZに支払う。
 ③Zが、その500万円でXの自宅を買い取る。
 ④Xは賃借人として自宅に残り、債務整理をする。
 ⑤残ったA社は、資産500万円、負債3,500万円の状況で清算する。

 このケースでは、全ての行為を破産管財人から否認される可能性がある。まず、A社の担保付債務を抹消した行為は、一部の債権者だけ優先的に弁済する偏頗行為(破産法162条1項1号イ)に該当する。また、Zに対するコンサルティング費用の支払いは、債務弁済に回すべき費用をZに優先的に支払ったということで、債権者を害する財産減少行為=詐害行為にあたる(破産法160条1項1号)。さらに、ZによるAの自宅の購入も、詐害行為とみなされる可能性が高い。破産法上、Xは役員としての責任のみならず、詐欺破産罪(破産法256条)に問われる恐れすらある。

 (債務超過の企業が、役員からではなく金融機関から借入をしており、それにもかかわらず事業譲渡を試みているという点で、このケースの設定にはやや無理があるのだが、セミナーのために実例を大幅に簡素化したものだと解釈しておこう)

 (3)(2)の弁護士の先生は、各都道府県に設置されている「事業引継ぎセンター」の外部専門家として登録しており、事業引継ぎセンターに持ち込まれた案件のうち、専門的な知識を要する案件を有償で引き受けているそうだ(事業引継ぎセンターへの相談は無料である)。フィーについて、小規模のM&Aに関しては、タイムチャージによる受任はしていないという。通常、弁護士のフィーはタイムチャージ制であるから、この対応は異例である。

 この弁護士の先生は、10~20万円の赤字になりそうな小規模案件でも引き受けていると語っていた。事業承継ではお金にならなかったが、将来的に別の案件(顧問など)でお金がいただければそれでよい、という考えのようである。ただ、これは私の肌感覚であるが、最初の案件でお金が支払えない小規模企業は、将来もお金を払ってくれる顧客にはならないことが大半である。

 中小企業向けには、専門家からの経営相談が無料で受けられる「専門家派遣サービス」が数多く用意されている(専門家のフィーは国や公益団体などから出る)。経営コンサルティングというものがどういうものかよく解らない中小企業が、お試しとしてサービスを受けることができる。中小企業の経営者に無償コンサルティングを気に入ってもらえれば、専門家は継続的に有償コンサルティング契約を結ぶことができる。これは、いわゆるフリーミアム戦略である。

 しかし、フリーミアム戦略は、お金を持っている人たちに最初は無償で使ってもらうのがポイントであって、お金を持っていない人にいくら無償提供しても、有償の顧客にはなってくれない、というのが私の実感である。お金を持っていない人には、やはりお金は期待できない。私の周りには、専門家派遣サービスをフル活用して、あちこちの小規模企業にアプローチをかけている中小企業診断士がいるが、まさに「貧乏暇なし」状態になってしまい、実りは少ないように思える。

 私は、お金にならない顧客は、自分が新たな知識を獲得するよい機会だと思ってお付き合いさせていただいている。自分が苦手な分野のコンサルティングに敢えて挑戦したり、新たに開発したコンサルティング手法を実験的に適用したりする。それによって得られた経験・知見を、お金の代わりとするのである。こういう話をすると、「お金が払えない企業でも、将来的にお金を払えるように業績を向上させるのがコンサルタントの役割ではないのか?」という指摘を受けることがある。しかし、独立開業してみれば、それがいかにきれいごとであるかが身に沁みて解ると思う。

 (4)八十二銀行からは、同行における事業承継支援の取り組みについて講演があった。プレゼンターは、こんな事例を紹介してくれた。地元のある中小機械メーカーの話である。この企業は売上高3億円、社員数20名弱であるが、営業利益が1.5億円もある”お化けのような”(プレゼンター評)存在であった。社長は60代。息子は他の企業に就職しており、跡を継ぐ気配がない。そのため、娘婿が次期社長となるべく特訓中であった。

 ある時、社長から八十二銀行の担当者に、「会社をたたみたい」と連絡が入った。銀行としては、地元の超優良企業を失うことになるから、何としても思いとどまらせたかった。しかし、社長に話を聞くと、随分と前から体調が悪く、長期入院する予定であること、また、娘婿は頑張ってくれているが、社長になるにはまだ時間がかかることから、廃業を決意したという。八十二銀行の担当者は、もっと早く社長のサインに気づいていればよかったと後悔したそうだ。

 実は、八十二銀行はこの企業の借入先ではなく、預金だけの付き合いしかなかった。地元企業が潰れないよう、日頃から情報網を広げてきめ細かくフォローする機能を金融機関が担うべきというのは、話としては非常に美しい。だが、預金だけの付き合いしかない顧客に対してまで、そのような機能を金融機関に期待するのは、ちょっと酷な話であるような気がした。このケースでは、手を差し伸べるべきは八十二銀行ではなく、この企業に貸付を行っていた金融機関であろう。

 (5)静岡県事業引継ぎ支援センターからも、事業承継支援の取り組みについて講演があった。静岡県では、「金融機関等連絡会」を実施している。この連絡会は、地銀4行、信用金庫12金庫、JA県信連、静岡県信用保証協会など19の機関から構成される。目的は個別案件の持ち込み&マッチングや、事業承継に関する勉強会・セミナーの開催である。

 ただし、金融機関に持ち込まれた案件は、基本的にはその金融機関が自力で解決することをモットーとしているそうだ。これはよく考えてみれば当たり前のことで、他の金融機関に案件を紹介するということは、融資先顧客を失うも同然である。だから、マッチングは最終手段であって、勉強会・セミナーなどの知識研鑽、情報交換が中心になっていると思われる。

 静岡県では、「後継者人材バンク」という取り組みも行われている。これは、事業を譲渡したい中小企業経営者と、起業を志す人とをマッチングさせる仕組みである。企業を一から立ち上げるのではなく、既存の経営資源を活用しながら事業を始められることから、起業家にとっては非常にメリットが大きい。個人的には、今後こういう取り組みがもっと盛んになると思う。特に、製造業での起業を後押しすることが期待される。製造業は初期投資が大きい点がどうしても起業家にとってネックとなるが、事業承継をすればこの点はクリアにされる。

 仕事柄、これまでに創業希望者の事業計画をたくさん見てきた。だが、ほとんどが元手のかからないサービス業であり、製造業で起業したいという人はごく少数である。決してサービス業を軽視する意図はないのだが、製造業は設備投資、モノの調達・加工・品質管理、物流、販売とフルセットの経営能力が必要とされる業種である。製造業は、経営者を鍛える砦である。その製造業が失われるということは、一国の経営能力基盤が大きく減退することを意味する。それを防ぐ意味でも、製造業を絶対に手放してはならない。


2015年08月11日

『中小企業白書』、『小規模企業白書』(2015年度)の概要について(中小機構「虎ノ門セミナー」メモ書き)(2/2)


 前回「『中小企業白書』、『小規模企業白書』(2015年度)の概要について(中小機構「虎ノ門セミナー」メモ書き)(1/2)」の続き。

<<『小規模企業白書』>>
⑧現経営者が事業承継を行うことを躊躇する個人的な要因

 (1)中小企業は事業承継がなかなか進んでおらず、やむなく廃業に追い込まれるケースが増えている。このことは、中小企業庁も社会的課題として認識している。本設問は、現在の経営者が事業承継を躊躇する個人的な理由を尋ねたものである。「厳し経営環境下で事業を引き継ぐことへの躊躇(後継者候補の人生への配慮)」が最も高い割合となっている。

 「厳し経営環境下で事業を引き継ぐことへの躊躇」とは、言い換えれば「業績が悪いから、このまま後継者に引き継ぐのは忍びない」ということであろう。引き継ぐのがはばかられるような、欠陥のある事業しか残せなかったことは、経営としては恥である。企業というのは規模によらず社会的公器であるから、このような理由で事業承継が進まないのは残念だ(以前の記事「『人生心得帖(『致知』2015年5月号)』―中小企業は「生業」で終わってはならないと思う」を参照)。

 企業は、たとえ小規模であっても、後世に引き継ぐことを前提として、経営資源の厚みを増し、持続的に業績を伸ばしていけるようなビジネスモデルを構築すべきである(そして、この指摘は、私自身のコンサルティング事業にも跳ね返ってくる)。

⑨経営・中小企業施策に関する情報の入手方法

 (2)「メールマガジン」が3.8%と非常に低い。中小企業庁のメールマガジンは約30万の会員がいるそうだが、メールマガジンでは情報が全然伝わっていないと解り、がっかりしたと中小企業庁の担当者がこぼしていた。一方で、「施策のチラシ・パンフレット」が39.8%と意外と高かった。公的機関に行くと様々なチラシ・パンフレットを見かける。正直なところ、「パンフレットなんて誰が見ているのだろう?(この時代にパンフレットなんて・・・。HPに掲載すれば十分ではないか?)」と疑問に感じていた。しかし、この認識は改めなければならないと感じた。

 なお、このデータだけを見ると、中小企業は支援施策に関する情報をよく入手しているようにも思える。だが、実際には、支援施策の認知度は相当に低いと予想される。以前、私が関わらせていただいた「荒川区中小製造業調査」でも、支援施策を知らない中小企業が大多数であった。

⑩事業が好調だった要因
⑪事業が不調だった要因

 (3)事業が好調だった要因、不調だった要因ともに、外部環境に求める割合が高く、そのことを指して中小企業庁は「他律的な経営」と評している。なお、HPで公開されている情報では「他律的な経営」となっているが、セミナーで配布された資料では「日和見的な経営」と、官公庁のレポートとしては珍しく厳しい表現が使われていた。

 研究によると、企業の業績を説明する要因としては、政治・経済のマクロ環境が約10%、事業・市場環境が約10%、自社の組織能力が約40%、その他(運)が約40%だという。つまり、企業の業績に外部環境が与える影響は20%しかなく、内部環境が与える影響の方がはるかに大きい。事業が好調な要因を外部環境に求めるのは、謙虚であってよいのかもしれない。これに対して、事業が不調な要因は、安易に外部環境に転嫁してはならないと思う。

⑫販路開拓に向けて実際に取り組んでいる取組
⑬販路開拓に向けて実際に取り組んでいる取組

 (4)販路開拓に「特に取り組んでいない」が49.5%と半数近くを占めるのが驚きである。販路開拓をせずにどうやって企業を経営しているのだろうか?「新しい顧客への直接訪問・売り込み」や「対面販売における顧客への説明・コミュニケーションの充実」に取り組む企業の割合が高いが、一方でそれが必ずしも売上高拡大につながっていない、という結果も出た。売上高を拡大するためには、「営業能力の高い人材の新規採用」を行うことが最も効果的であるようだ。



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