2014年04月08日
『速効!「営業」学(『週刊ダイヤモンド』2014年3月22日号)』―「一流講師陣」のメッセージ
週刊 ダイヤモンド 2014年 3/22号 [雑誌] ダイヤモンド社 2014-03-17 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
本号の特集は「一流講師陣」による「営業学」。まずは、各講師からのメッセージをまとめてみた。ただし、これはちょっと違うな、と私が感じた講師に関しては省略してある。あと、編集部の方針なのか、随所に「営業マン」という表現が使われているが、このご時世、さすがに止めた方がいいのでは?「営業担当者」、「セールスパーソン」に統一してほしい。
営業マンの腕の見せどころ、それも30~40代の営業マンの力が最も発揮できるのは、(お客さんの数が)103~104の分野です。対象となるお客さんが1000人以上というのは、例えばプラスチック成形機などの産業機械を製造業に売るようなケースが当てはまります。
こうした製品は、日用品のようにいつも売れるものではありません。その業界の景気のいいときだけ売れるものも多い。そこで、相手先企業の収益性や生産性まで常に把握していて、ちょうどいいタイミングで提案する必要があります。売れないときも訪問を欠かさずに続けていくことが肝心です。(大前研一氏)
私の知る限り、トップ営業マンというのは、単にものを売ろうとはしていません。顧客との関係づくりがうまく、人の話をよく聞き、とてもよく勉強し、自分の仕事によって顧客にどんな価値を提供できるかということを、とても大事にしながら仕事をしています。(フィリップ・コトラー氏)
初対面で打ち解けることができて、晴れて商品の説明に移った後は、聞く力が大事になります。聞くといっても、営業マンの場合、相手が語るがままに身の上話を聞くのとは訳が違います。(中略)
「やっぱり価格が気になりますか?サービス内容ですか?確かに他社よりちょっと高いんですが、その分サービス面ではこうなっていて・・・」といった具合に、選択肢を交えた質問によって、相手の感情を丁寧に解きほぐして、発言を促す。聞く力とは、選択肢を用意する力でもあります。(齋藤孝氏)
「信頼してもらうこと」「親近感を抱かせること」こそが、メンタリズムで相手を思い通りに動かすための大きなポイントです。そのための有効な手法の一つが、「こちらから先に打ち明ける」ことです。特に初対面の相手、無口なタイプにはより効果的です。
「あなただから話すけど」。こう言われると、うれしいですよね。それは、「この人は自分を信頼してくれている」と感じるからです。自己開示は、相手の情報を引き出す”誘い水”となります。こちらが先に打ち明け話をすると、相手も「こちらも話さなきゃ、何だか悪いな」と、個人的なことを話してくれるでしょう。(DaiGo氏)
私の場合、初めて訪ねるお客さまにまず聞くのは、その人の生きざま、保険についての考え方や経験などです。そこから相手がどういう人で、どうすればその人のためになるかを考えていきます。私が大切にしていることは、「相手51%、自分49%」という考え方です。大事なのは、相手のことを”半分超”考えるということです。(続く)
最初は難しいかもしれません。恋愛なら嫌いな相手を無理して好きになる必要はありませんが、その点、営業は違います。でも、ならば、まずは気が合うと思えるお客さま1人でいいので、その人のことを51%考える営業を心がけてみてください。自分が好きなお客さまであれば、自然とそのように接することができます。(プルデンシャル生命保険 エグゼクティブ・ライフプランナー川田修氏)